3,000万円で注文住宅は建てられる?費用の内訳や実現方法などをご紹介します

フラット35の利用者を対象に住宅金融支援機構が行った2018年の統計調査によると、全国の注文住宅建設の所要資金の平均は3,395万円(建物のみ)でした。

3,000万円台前半の家は、国内において平均的な注文住宅といえます。

予算が3,000万円になると注文住宅のメリットを十分に活かすことができるので、比較的自由度の高い住まいづくりが可能になります。

しかし全てにわたってハイスペックな仕様にしたり、住宅メーカーのオプション品をたくさん選択したりすると予算が足りなくなる恐れもあるので、やはり予算管理が欠かせません。

本記事では3,000万円の注文住宅とはどの様なものなのか、その実現方法、注意点などを詳しくご紹介します。

注文住宅を建てる際にかかる費用の内訳は?

まず注文住宅を建てる際にかかる費用の内訳について簡単にご紹介したいと思います。

土地の購入費用

注文住宅を建てる上で比較的大きな割合を占めるのが土地の購入費用です。

土地の購入費用はエリアによって相場が大きく異なり、都市部や駅近などの利便性が高いエリアでは高額になります。

総予算が限られている場合には、土地と建物の予算配分が重要です。

できるだけ建物に多くの予算を掛けたい場合には、郊外の土地を選ぶ必要があります。

住居の建築費用

建物本体の建築費用です。

建物の規模(延べ床面積、階数など)や構造、仕様、設備、工事の依頼先によって費用が異なります。

また、住宅会社が公表している坪単価には屋外の給排水工事費用やエアコン、カーテン、照明器具などが含まれていないので注意が必要です。

その他の費用

注文住宅を建てるためには、土地の購入費用や建物の建築費用以外にも様々な費用がかかります。

外構工事にかかる費用

外構工事費用とは、塀や門扉、道路から玄関までの階段やアプローチ、駐車場、植栽などにかかる費用のことをいいます。

注文住宅を新たに建てる上では必ず必要になる費用です。

諸手続きにかかる費用

土地を購入して注文住宅を建てる際には、土地購入時の不動産仲介手数料や登記費用、住宅ローンの事務手数料、税金(登録免許税、印紙税、不動産取得税)など様々な諸費用がかかります。

地鎮祭などの行事にかかる費用

地鎮祭や上棟式などの式祭典を行う場合には、神主への謝礼やお供え物の費用、ご祝儀などが必要になります。

引っ越し費用

新居への引っ越し費用も必要になるので、あらかじめ予算の中に入れておくと良いでしょう。

土地ありと土地なしでは大きな違いがある

予算の総額が3,000万円でマイホームを取得する場合、すでに土地を所有しているのであれば全ての予算を建物の建築費に充当することができます。

しかし土地を所有していない場合には、3,000万円の予算を土地の購入費と建物の建築費に振り分けなければなりません。

建売住宅を購入するのではなく、注文住宅を建築したいとなれば、建物には大きな予算的な制約を受けます。

したがって同じ3,000万円の予算でも、土地ありと土地なしとでは建築可能な家が大きく異なります。

土地ありの場合は住宅にお金をかけられる

注文住宅を建てるための土地を所有している場合には建物の建築費に予算をつぎ込むことができるので、比較的自由に間取りや仕様、設備などを選ぶことが可能になります。

上手に予算配分を行うことで、住まいに対する多くの要望を実現することができるでしょう。

土地なしの場合はローコスト住宅になる

土地なしの場合には、まずは注文住宅を建てるための土地を購入しなければなりません。

つまり、土地の購入価格次第で建物に掛けられる建築費が制限されます。

土地の価格はエリアや立地条件、土地の面積によって大きく異なりますが、東京近郊であれば土地代だけで3,000万円を超えてしまうことが少なくないでしょう。

また郊外の土地を購入する場合でも,建築費は2,000万円以下になってしまうことが多いと思います。

したがって建築可能な家はローコスト住宅にならざるを得ないため、選択できる間取りや仕様、設備などの制約が多くなります。

3,000万円の予算ではどんな注文住宅が建てられる?

建築費にかけることができる予算が大きくなるほど家の選択肢は幅広くなり、グレードの高い家が建築できる様になるのはいうまでもありません。

一般的に3,000万円を超えると、様々な選択肢の中から自分の要望に合うものを選択できる様になります。

注文住宅の平均的な建築費用は3,000万円台前半

注文住宅の平均的な建築費用は3,000万円台前半と良くいわれていますが、これの根拠は住宅金融支援機構のフラット35利用者調査のデーターによるものです。

2018年の統計調査では、全国の注文住宅の平均は3,395万円でした。

3,000万円の予算があれば夢を叶えやすい

3,000万円の家は、自分が思い描く夢を叶えやすい価格帯になります。

全ての夢を叶えることは難しくても、自分のこだわりを反映する部分とコストを抑える部分を明確にしてお金のかけどころにメリハリをしっかりとつけることで、天然素材をふんだんに使った家や、最新の住宅設備機器を導入した家を建てることも可能になります。

3,000万円の注文住宅はどんな世帯におすすめ?

3,000万円の注文住宅はどんな世帯におすすめなのでしょうか。

3,000万円で建築する家は、一般的に延べ床面積が35~40坪程度になることが多く、大手ハウスメーカーに建築を依頼することも可能です。

この章では、3,000万円の注文住宅をおすすめしたい世帯についてご紹介します。

年収600万円以上の世帯

マイホームを建築する際に多くの方が利用する住宅ローンの審査基準のひとつに返済負担率があります。

返済負担率とは年収のうちどれくらいの割合までなら返済に充てられるのかという基準です。

融資可能な返済負担率の基準は年収によって異なり、年収400万円未満の場合は30%、400万円以上の場合には35%となっています。

つまり住宅ローンの借り入れが可能な年間の返済額の上限は、年収350万円の場合で105万円(月額8.75万円)、年収400万円の場合には140万円(月額約11.7万円)です。

したがって3,000万円の建築資金は、年収350~400万円の方でも住宅ローンを組むことが可能ですが、この割合で30年以上毎月ローンを返済していくとなると家計に大きな負担がかかってしまいます。

住宅ローンを無理なく返済できる返済負担率は一般的に20%と言われているので、上記と同じ月々の返済額で返済負担率を20%に抑えるための年収は、525~700万円になります。

この様なことから3,000万円の注文住宅は、年収600万円以上の世帯におすすめといえます。

自分らしいこだわりの家を建てたい人

3,000万円の家ではほとんどのケースが坪単価80万円以上になるので、概ね自分のこだわりを実現することができます。

個性的な外観の家や、無垢材のフローリングを使った家、高気密・高断熱の省エネ住宅など、こだわりの注文住宅を建てることが可能です。

また都心の狭小地や、傾斜地・変形地などの特殊な形状の土地でも、都市型3階建住宅や敷地を最大限に活かした個性的な住宅を建てることが可能になるでしょう。

自分らしいこだわりの家を建てるためには、3,000万円以上の予算が必要になります。

3,000万円の注文住宅を建てる際の4つの注意点

3,000万円の注文住宅では、比較的自分の要望が実現しやすくなると共に、住宅会社からの提案の幅も広がります。

また住宅会社の選択肢も多くなるので、価格以外の面でもじっくりと検討すべき事項があります。

そこで3,000万円の注文住宅を建てる際の4つの注意点をご紹介します。

こだわりのポイントと妥協ポイントを見極める

あらかじめ間取りや仕様が決まっている住宅の中から選択するしかない建売住宅と違って、間取りや仕様を自分の要望に合わせてプランニングできるのが注文住宅のメリットです。

しかし自由度が高い反面で、費用をかけるポイントがずれてしまうと住みにくく満足度が低い住まいになってしまいます。

いくら自由度が高いといっても予算には限度があるので、注文住宅を建てる際にはこだわりのポイントと妥協ポイントの見極めが大切です。

要望に優先順位をつけて、できることとできないことのメリハリをつけることが重要になります。

予算オーバーしないように気をつける

3,000万円の家は、比較的自分の要望を採り入れ易くなる価格帯ですが、全ての要望を採り入れると予算オーバーしがちな価格帯です。

あらかじめ計画した建築資金の範囲内で予算配分を行い、予算オーバーしないように管理していくことが大切です。

自分の希望に合ったメーカーを選ぶ

住宅には構造や工法、意匠など様々な種類があり、それぞれに特徴があります。

そして住宅メーカーにもそれぞれ得意・不得意分野があるので、自分の要望を叶えてくれる住宅メーカーを探すことが重要になります。

住宅雑誌やインターネットなどの施工実例を参考にして、自分の理想のイメージに合った住宅メーカーを選びましょう。

また建築したい家の広さ(延べ床面積)が決まっていれば、まず坪単価を計算し、実現可能な住宅メーカーを探す方法もあります。

たとえば延べ床面積35坪の家を建てたいのであれば、坪単価85万円前後で建築可能な住宅メーカーの中から選ぶことになります。

坪単価が80万円を超えれば、大手ハウスメーカーを含むほとんどの住宅会社から選ぶことが可能になるでしょう。

複数の会社に見積もりを取る

施工実例などから気に入った住宅会社を見つけて1社だけから見積もりをとっても、その価格が適正なものかどうかの判断はできません。

住宅の建築費は、同じ面積でも住宅メーカーによって大きく異なることが珍しくないので、複数の会社から見積もりをとって比較検討する必要があります。

また単に金額を比較するだけでなく、提案内容やアフターサービスの良し悪しなども十分に精査することが大切です。

さらに複数の会社から見積もりやプランを入手することで、価格交渉の際にも役立ちます。

見積を依頼する際には希望の条件をリストアップしたものを渡し、要望をできるだけ詳しく伝えておくことが大切です。

【Q&A】3,000万円のローンを組むにはどれくらいの年収が必要?

Q:3,000万円の住宅ローンを組むためには、どれくらいの年収が必要になるのでしょうか?

A:フラット35のローンシミュレーションを使って計算すると、返済期間を35年とした場合、年収350万円の方でも2,839万円まで住宅ローンを組むことが可能です。

(融資金利1.54%で計算)

しかし前述した返済負担率の上限(30%)で住宅ローンを組むことになるため、年収350万円(月収約29万円)に対して毎月の返済額は8.75万円になり、家計にかかる負担が非常に大きくなります。

返済が滞ってしまうリスクが非常に高いといえるでしょう。

同じ月々の返済額で無理なく返済できるためには、返済負担率を20%程度に抑える必要があり、これを満たすために必要な年収は525万円以上になります。

自己資金を用意して住宅ローンを組む場合であっても、年収500万円以上がひとつの目安になるでしょう。

まとめ

3,000万円の注文住宅は全国の注文住宅の平均価格に近いため、概ね注文住宅のメリットを享受することができます。

しかし予算の中でできることが増える分、予算のかけかたを一歩間違えると満足度の低い家になってしまう恐れがあります。

また選択肢が多くなる分、プラン決めや仕様決め、住宅会社の選定に時間がかかりがちなのがこの価格帯です。

3,000万円の注文住宅では、自分たちの現在のライフスタイルだけでなく将来のライフスタイルまで見通して、家族全員の意見をまとめておくことが大切です。

自分たちが住まいの中で何を重視するのかを良く考え、予算の配分をしっかりと行うことがこの価格帯では最も重要になるでしょう。

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