第二種住居地域とは?該当地域を一覧&各種制限をわかりやすく解説

<記事の情報は、2021年10月1日時点のものです>

用途地域は都市計画の基本的な土地利用計画に基づいて市街地に指定されるもので、住居系8地域、商業系2地域、工業系3地域の合計13地域があります。

用途地域によって建築可能な建物の種類や用途、規模などが制限される他に様々な建築制限があります。

13種類の用途地域

今回ご紹介する第二種住居地域は、住居系地域の中でも比較的制限が緩く自由度が高い地域です。

そのため、こうした制限を知らずに購入してしまうと閑静な住宅街とは程遠い雑多な街並みになってしまうことがあります。

しかし一方では、駅近で通勤や買い物に便利、日常生活で必要になる施設は大抵近所にある、などといった高い利便性がメリットです。

そこで第二種住居地域とはどのような地域なのか、どんな人に向いているのかを詳しく解説したいと思います。

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それでは解説を進めていきます。参考にしてください。

第二種住居地域とはどんな地域?

第二種住居地域とは、都市計画法で「主として住居の環境を保護するために定める地域」と定義されています。

一般的に閑静な住宅街というと、低層住宅や低層アパートが建ち並んだ日当たりや通風が良くて住環境に優れた街並みを連想すると思います。

しかし第二種住居地域は、同じ住居系の用途地域でもそうした街並みのイメージは大きく異なります。

第二種住居地域は、ちょうど住居系の用途地域と商業系用途地域とのクッションのような役割を果たす地域。

他の住居系用途地域と同様に、住居の環境を保護するための地域であることに変わりはないのですが、一定規模未満の店舗や事務所、飲食店、工場、ホテル、旅館なども地域内に建築可能なので、住環境としては騒がしさが伴います。

郊外の駅前や幹線道路沿いなどで良く見かける街並みをイメージすると良いでしょう。

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第二種住居地域ではどんな建て物が建てられるの?

では第二種住居地域では、具体的にどのような建物が建築可能なのでしょうか?

第二種住居地域で建てられる建物とは?

第二種住居地域で建てられる主な建物は、以下のものです。

  • 住宅、共同住宅(マンション)、寄宿舎
  • 一定規模以下の兼用住宅(店舗・事務所)
  • 老人ホームなど
  • 幼稚園、小学校、中学校、高等学校
  • 大学、高専、専修学校
  • 老人福祉センター、児童厚生施設
  • 神社、寺院、教会
  • 図書館、博物館など
  • 診療所、保育所、公衆浴場
  • 病院
  • 一定規模未満の店舗、飲食店
  • 一定規模未満の物品販売業を営む店舗
  • 事務所
  • 一定規模未満の自動車車庫
  • ボーリング場、スケート場、プール
  • ホテル、旅館
  • 自動車教習所
  • マージャン店、パチンコ店
  • カラオケボックス
  • 危険性や環境悪化の恐れが少ない一定規模未満の工場
  • 危険物の貯蔵量の少ないガソリンスタンド等

生活するうえで近くにあると便利なほとんどの施設が同じエリア内に建築可能になっています。

第二種住居地域で建てられない建物とは?

ではどのような施設が建てられないのでしょうか。

  • 一定規模以上の店舗、飲食店
  • 一定規模以上の自動車車庫、営業用倉庫
  • 劇場、映画館
  • キャバレー、ナイトクラブ、風俗営業店
  • 一定条件を満たさない自動車修理工場
  • 火薬類、石油類、ガス等の危険物の貯蔵処理施設

したがって第二種住居地域では、一部の限られた施設を除き、ほとんどの施設が建築可能になっているといえます。

敷地が複数の敷地にまたがる場合の建物の用途制限

以上のように建築できる建物の種類や用途は用途地域によって異なります。

では、目的の土地が複数の用途地域にまたがっている場合にはどうなるのでしょうか。

たとえば、敷地が250㎡でそのうち150㎡が第二種住居地域、100㎡が商業地域に属している場合には、面積が大きい方の用途地域が敷地全体の用途地域になります。

したがってこの場合には、敷地全体が第二種住居地域の制限を受けます。

第一種住居地域との違い

第一種住居地域と第二種住居地域では、いくつか建てられる建物に違いがあります。

パチンコ店やカラオケボックス、大型のホテル、旅館などは、第一種住居地域では建てられませんが第二種住居地域では建てることができます。

さらに第一種住居地域には建てられなかったマージャン店やパチンコ店、カラオケボックスなどが建築可能になり、ボーリング場やスケート場、プール、ホテル、旅館の規模の制限がなくなっています。

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第二種住居地域での建築制限

建築物はその土地の用途地域によって、建物の用途制限以外にも様々な制限を受けます。

第二種住居地域では、以下の制限がもうけられています。

  • 建ぺい率
  • 容積率
  • 斜線制限
  • 日影規制
  • 敷地面積の最低限度
  • 各自治体により定められる制限

また、第二種住居地域では、絶対的な高さ制限や北側斜線制限はありません。

これらはもっとも住宅街に特化した第一種・第二種低層住居専用地域では規制されていますが、第二種住居地域では制限がありません。

それでは、第二種住居地域内の建築制限をひとつずつ見ていきましょう。

建ぺい率

建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合のことをいいます。

建ぺい率とは

例えば建ぺい率50%であれば、敷地の半分の面積まで建物を建てられるということになります。

第二種住居地域内の建ぺい率は50%、60%、80%の3種類の中から上限が指定されています。

すなわち、これを超えて建築することはできません。

ただし特定行政庁が指定する角地や、防火地域に指定された区域内に鉄筋コンクリート造などの耐火建築物を建てる場合には、10%(両方の要件を満たす場合には20%)の建ぺい率の制限の緩和を受けることができます。

容積率

容積率とは敷地面積に対する建物の延べ床面積(各階の床面積の合計)の割合のことです。

容積率とは

例えば容積率200%に2階建ての建物を建築する場合であれば、1階と2階を合わせた延べ床面積が敷地の2倍までに収まるように建築する、という意味です。

第二種住居地域内の容積率は、100%、150%、200%、300%、400%、500%の6種類の範囲内で、都市計画で定められた割合となります。

ただし前面道路の幅員が12m未満の場合には容積率は小さくなり、道路幅に4/10を乗じた割合以下にしなければなりません。

すなわち用途地域に応じて定められた容積率と、12m未満の道路幅員による容積率のうち、どちらか数値が小さい方の制限を受けます。

道路斜線制限

第二種住居地域には絶対高さの制限はありませんが、建物の高さについて何の制限もないわけではありません。

周辺の建物の採光や通風の確保を目的として、斜線制限と呼ばれる建築物の各部分の高さに関する制限があります。

道路斜線もその中のひとつで、前面道路との関係で建物の高さが制限されています。

具体的には、前面道路の反対側の境界線、かつ前面道路の道路中心線の高さを起点に一定の勾配で斜線を引き、その斜線の内側にしか建物を建ててはいけないことになっています。

道路斜線とは

尚、第二種住居地域などの住居系用途地域内では、道路の反対側の境界線から1mにつき1.25m上がる斜線の勾配と定められています。

このように前面道路の幅によって建築物の高さを調整することにより、市街地内の採光、通風を確保すると共に、心理的な圧迫感を軽減する効果があります。

また道路斜線制限には、高低差による緩和、セットバックによる緩和、公園や広場による緩和、2面道路の場合の緩和、適用距離を超える部分は道路斜線の高さ制限を受けない、などの様々な緩和規定があります。

隣地斜線制限

となりの敷地との関係で、建築物の高さを制限するのが隣地斜線制限です。

隣地斜線制限は、隣接する敷地の日照や採光、通風などを確保するために建築物の高さや形態を制限するもので、低層住居専用地域以外の住居系用途地域内では、高さが20mを超える部分が対象となります。

隣地斜線とは

具体的には、隣地境界線から20m立ち上がった位置を起点に敷地内へ勾配1.25/1の斜線を引き、その斜線の内側に建物を納めなければなりません。

ただし、高さ20mを超える部分を隣地境界線から後退させる場合には、緩和措置が設けられています。

日影規制

絶対高さの制限や北側斜線制限が適用されない第二種住居地域では、高層建築物が建って周辺の日照を妨げてしまう恐れがあります。

そのため、条例で指定する区域に建つ高さ10mを超える建築物には、日影規制が適用されます。

日影規制とは、日照条件がもっとも悪い冬至の日の午前8時から午後4時までの間に、一定時間以上続けて日影を生じさせないように建物の高さや形態を制限するものです。

具体的な制限内容は自治体により異なります。

敷地面積の最低限度

敷地分割(分筆)によるミニ開発によって日照・通風・防災面で住環境が悪化するのを防ぐために、都市計画で最低敷地面積を定めることができます。

最低敷地面積は、指定された建ぺい率によって変わります。

ただしこの制限は、新たに土地を分筆して建物を建てる場合に限り適用されます。

その他の制限

その他各自治体によって、高度地区、防火地域、準防火地域、法22条区域(屋根不燃化区域)などの制限を受けることがあります。

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第二種住居地域の住環境とは?

これまでご説明してきたように第二種住居地域は、住宅の割合が多いものの、商業施設や事務所、宿泊施設、工場などが混在する街並みになります。

また一戸建て住宅よりも、マンションなどの集合住宅の方が多くなる傾向があります。

第二種住居地域のメリット・デメリット

第二種住居地域のメリットは利便性の高さです。

第二種住居地域では一定の住環境が保たれる一方で、パチンコ店やカラオケボックス、ボーリング場などの遊戯施設を建てることが認められているので繁華街としての色合いが濃く現れます。

そのため、一戸建てやマンション、店舗、事務所など様々なジャンルの建築物が建ち並びます。

スーパーや飲食店、遊ぶ場所がすぐ近くにあるため、外食をしたりレジャーに困ることはないでしょう。

駅チカや幹線道路にも近い地域が多いので、アクセスの良さもメリットとなります。

一方デメリットは、ある程度の騒音が予想されるということです。

第二種住居地域では、道路の反対側やすぐ隣の敷地が商業地域になっているケースなどもあり、人の往来や車の交通量が多くなる傾向があります。

そのため閑静な住宅街という雰囲気からは遠く、にぎやかな地域となることに注意が必要です。

第二種住居地域が向いているのはどんな人?

住居地域でありながら、繁華街としての色合いが濃く現れる第二種住居地域に住宅を建てる場合には、周辺環境のチェックが重要になります。

駅や日常生活に必要な施設が身近にあって利便性が高い一方、人通りや車通りが多くなることが多いので、騒音や車の排気ガスに悩まされるケースもあります。

したがって静かな環境で子育てしたいと思っている方には不向きといえます。

また人が多く集まる場所なので、治安が気になるという方にもあまり適しません。

・多少の住環境を犠牲にしてでも駅近で交通の便の良い場所に住みたい

・買い物や通勤が便利な利便性の高さを最優先したい

・幹線道路に近く交通の便が良い場所に住みたい

こうした利便性の高さを優先したい人に第二種住居地域は向いている地域です。

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まとめ

用途地域とそこで形成される街並みには密接な関係があり、自分が購入しようとする土地がどの用途地域に属しているのかによって、入居後の暮らしぶりが大きく変わります。

小さな子供がいる家庭であれば静かで落ち着いた住環境が望ましくても、夫婦共働きの家庭や一人暮らしの若い人であれば多少騒がしくても、交通の便が良い駅近で利便性の高いエリアの方が好まれるでしょう。

土地を購入する前に大切なことは、現地の環境を実際に確かめるだけでなく、将来そのエリア内にどんな建物が建つ可能性があるのかを知っておくことです。

そのためには、用途地域の確認は欠かせません。

用途地域は不動産取引時の重要事項説明の中で必ず説明する項目のひとつになっていて、物件チラシにも必ず記載されているものなのです。

しっかりと確認しておくことが大切です。

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