家を買う際に親から援助してもらう場合の3つの注意点!贈与税などの税金の申告方法も紹介

「家を買うなら、300万ほど援助するよ」

親からのありがたい言葉に、マイホームの夢がふくらみます。

ここで、要注意!

親からもらったお金は、贈与。

贈与はおこづかいとは違って、そっくりそのまま使うことはできません。

贈与には、贈与税という税金がかかります。

たとえば、親から300万円もらったときにかかる贈与税は19万円。

実際に使えるのは300万円のうち281万円です。

そんなに税金がかかるの?

と、ちょっと損した気分ですね。

とりわけ負担が大きいと言われる贈与税。

ですが安心してください。

条件を満たせば、贈与税をゼロにできる「非課税の特例」という制度があります。

この記事を読むことで、非課税の特例を使うための注意点や具体的な申告方法がわかります。

制度を理解して、親からの援助金を最大限生かしましょう。

親からもらうお金にも贈与税がかかる

親であろうと、他人からもらうお金には贈与税がかかります。

たとえば、自分の親や祖父母から1,000万円を贈与してもらった場合、贈与税は177万円です。

贈与税を計算するサイトを使えば簡単に試算できます。

親や祖父母からの贈与は、特例贈与にチェックを入れて計算しましょう。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1385714186

1,000万円のうち実際に使えるお金は、1,000万円-177万円=823万円。

贈与税の負担は、かなり大きいものであることがわかります。

ただし、もらった金額が110万円以下なら贈与税はかかりません。

お年玉やおこづかいに贈与税はかかりませんよね。

もらったお金の年間合計額が、基礎控除の110万円以下であれば税務署に申告しなくても大丈夫です。

家を買うとき、親からもらったお金にかかる贈与税が非課税になる特例がある

住宅取得のために親からもらったお金は、贈与税が非課税になるお得な特例があります。

その特例とは「住宅取得等資金の贈与税の非課税」というもの。

昔からあった制度ですが、消費税増税にあわせて非課税になる金額が大幅UPしています。

「使う人によってはかなりの節税効果がある」と、テレビでも話題になりました。

「マイホームが欲しいけれど、消費税は上がり給料は少ないまま。これからの生活も不安」といった、若い世代のために考えられた制度。

消費税増税に伴った特別な措置なので、期間限定というのも理解できます。

贈与税は数万~数百万円と金額も大きいため、知ってるのと知らないのとでは大違いです。

親からお金を援助してもらうのであれば、贈与税の特例について理解しておきましょう。

住宅取得等資金の贈与税の非課税制度

家を買うときに使える「非課税の特例」は、2021年12月31日までの期間限定の制度です。

直系尊属(実の父母や祖父母)から資金援助してもらう場合にのみ使えます。

義理の両親からの贈与は対象外なので注意しましょう。

建物の契約日や住宅性能によって、非課税になる限度額が700万円~1,500万円と変動します。

たとえば、「令和2年4月1日~令和3年3月31日の間」に「省エネ等住宅」を買うと、1,500万円まで非課税になります。

例として、あなたが親から1,500万円受け取ったとしましょう。

通常であれば、1,500万円に対して366万円の贈与税がかかります。

366万円税金でもっていかれると、使えるお金は1,134万円になってしまいますね。

そんなときに、非課税の特例が威力を発揮します。

非課税の特例を使うことで、366万円もの税金を支払わずにすみます。

頭金にまわせるお金が増えるので、非課税の特例を使うのは大きなメリットですね。

特例を受けるためには様々な条件があります。

条件については、後に詳しく説明します。

相続時精算課税制度というのもある

贈与する人が、生前2,500万円までは非課税で贈与ができる制度です。

「将来的に相続税がかからない」といった人には効果的な制度ですが、贈与する人の財産金額によっては後々相続税の負担が大きくなる可能性もあります。

また、いったん相続時精算課税制度を選ぶと、基礎控除110万円は永久に使えません。

贈与をする側、される側でよく話し合ってから利用しましょう。

家を買うとき、親に援助してもらう際の3つの注意点

住宅取得における贈与金について、おさえておくべき3つの注意点を解説します。

家を買うとき、親に援助してもらう場合の注意点1:贈与税がゼロでも申告は必要

「非課税の特例をつかったから、贈与税はゼロ!」という場合でも、税務署に申告は必要です。

もし申告しなかった場合は罰則をうけることもあります。

申告する必要がないのは、もらったお金が110万円以下の時のみ。

間違えないように注意しましょう。

家を買うとき、親に援助してもらう場合の注意点2:贈与を受けるタイミングに注意

非課税の特例を受けるためには、贈与を受けるタイミングが重要です。

ポイントは4つあります。

  • もらうタイミングは家の支払いまで
  • もらったお金は翌年3月15日までに全て使う
  • 贈与を受けた翌年の確定申告までに家が建っている
  • 確定申告は、贈与を受けた翌年の3月に行う

それぞれ詳しく解説します。

親からお金をもらうタイミングは、家の決済までに

贈与のタイミングを間違うと、特例が使えなくなります。

家の決済前に、贈与を済ませておく必要があります。

たとえば、新居に入居後「家計の足しにしてね」と親から300万円もらったとしましょう。

入居後に贈与された場合、特例が使えず19万円の贈与税がかかってしまいます。

親から援助してもらえる可能性があるなら、早めに贈与してもらえる時期や金額を話し合っておきましょう。

親からもらった援助金は、頭金としてすべて使う

非課税の特例を受けるためには、もらったお金を翌年3月15日までにすべて使う必要があります。

住宅ローン返済に充てることはできません。

親からの援助金は、家の頭金として使いましょう。

贈与を受けた翌年の確定申告までに家が建っている

家がいつ建つのか確認しましょう。

戸建の場合、上棟(柱が立って屋根がある状態)であれば「家が建っている」と判断できます。

たとえば、親から贈与してもらったのが12月のクリスマスだったとしましょう。

非課税の特例を受けるためには、翌年の確定申告(3月15日まで)に家が建っている状態でないといけません。

クリスマスから約3か月後です。

思っていたよりギリギリだと思いませんか?

非課税の特例を受けるためには、贈与のタイミングを家が建つスケジュールから逆算して決めるのがベターです。

確定申告は、贈与を受けた翌年の3月に行う

非課税の特例を受けるための申請は、贈与を受けた翌年の確定申告で行います。

バタバタしていて忘れていたと、あとから申告はできません。

確定申告は忘れずに行いましょう。

家を買うとき、親に援助してもらう場合の注意点3:非課税の特例には条件がある

非課税の特例には、人に対する条件と、家に対する条件があります。

複雑ですが、1つでも条件から外れると、非課税の特例は使えません。

国税庁のホームページもチェックしましょう。

人に対する条件

・家を取得する本人の親または祖父母からの贈与であること

・援助される人の年齢が、贈与される年1月1日時点で20歳以上

  • 家を取得する人の所得が2,000万円以下
  • 平成21年分から平成26年分まで住宅取得等資金の非課税を受けたことがない
  • 自分や妻の親戚など、特別な関係者からもらった家ではないこと
  • もらったお金は、贈与を受けた翌年3月15日までに家の取得金として全額使う。(家具や住宅ローン返済として使うのは不可)
  • 贈与を受けたとき、日本国内に住所をもっていること
  • 贈与を受けた翌年3月15日までに住む、もしくは住むことが確実とわかること。

家に対する条件

  • 省エネ住宅(耐震・断熱・バリアフリー基準をクリアしている)か、一般な住宅かによって非課税の限度額が異なる
  • 家の契約時期によって非課税の限度額が異なる
  • 中古住宅の場合、築年数が20年以内(耐火建築物なら25年以内)

家を買うとき、親からの援助方法には贈与以外に「借入」と「共有」がある

親からの援助方法は、贈与だけではありません。

この章では借入と共有について解説します。

親から借入するときの注意点

親から借入するときの注意点は、借用書を作っておくことです。

なぜなら借用書がないと、税務署から贈与とみなされ課税されることがあるからです。

返済している証拠を残すため、お金は手渡しではなく銀行振込を使うのがベスト。

また、金利も設定しておく必要があります。

金利ゼロだと「それって贈与ですよね」と言われる可能性があるためです。

親からの借入は、身内ローンと言われています。

身内ローンが、贈与と変わらない状況になっていないか税務署は目を光らせています。

ある日突然「資産の買い入れ価額などについてのお尋ね」という文書が送られてきたら、慌てずに借用書を見せて、贈与ではなく借入であることを証明しましょう。

親から借入するときのポイント

  • 契約書を作る
  • 利子付きで返済
  • 返済期間は住宅ローンと同じ程度に設定
  • 返済は銀行振込を使って証拠を残す

親と共有するときの注意点

「親と共有する」とは、親と共同で家を買うことです。

親と一緒に住む必要はありません。

共有の大きなメリットは、家の一部を親が所有(自分で買った)ことになるため、贈与税がかからないことです。

共有の注意点は、親にも毎年固定資産税や不動産取得税がかかることです。

さらに、親が亡くなった後、相続をめぐり兄弟間で問題になることも。

共有するときは、将来もめることがないよう家族で話し合う必要があります。

親から援助を受けたときの贈与税申告方法

非課税の特例を受けるためには、贈与税の申告が必要です。

申告書は国税庁のホームページから申告書をダウンロードできます。

「贈与税は0円だから申請していなかった」ということがないようにしましょう。

非課税の特例を受けるために必要なもの

  • 贈与税申告書
  • 贈与を受けた本人の戸籍謄本
  • 源泉徴収票
  • 建物と土地の登記証明書

※上棟していても、家が完成していなければ建物の登記証明は手元にありません。

その場合は別の書類を提出します。

  • 請負契約書、売買契約書のコピー
  • 省エネ等住宅の場合、性能を証明するもの(長期優良住宅の認定通知など)

【番外】家を買うときに親から援助を受けた人の声

家を買うときに親から資金援助を受ける人は全体の4割です。

実際に親から資金援助してもらった人の声を集めました。

・良かった点は、住宅ローンの負担が少なくなったことです。

親からの援助金500万円を頭金にしました。

当初、頭金無しのフルローンの予定でしたが、子供を授かり妻が仕事を辞めることに。

頭金を入れてなかったら、月々の返済が苦しかったと思います。

・親が土地代を出してくれました。

とても自分たちだけでは家を建てる力はなかったのでありがたい限りです。

実家のすぐ近くですが、同居ではないので良い距離感を保っています。

将来的に、通いながらの介護もしやすいと思います。

・親にマイホームを計画していると話したところ、「300万くらいなら援助できるよ」と言われました。

当時、もらったお金は自由に使えると勘違いしていた私。

贈与税がかかるかもしれないと担当営業から聞き、あわてて勉強。

あやうく損するところでした。

・親には頼るつもりはありませんでしたが、資金的にどうしても厳しく自分たちから親に相談しました。

非課税の制度を使うことで親にとってもメリットがあることを理解。

無事に憧れのマイホームを持てました。

まとめ

贈与税が非課税になる特例を使えば、親から援助してもらったお金を最大限生かせます。

「住宅取得等資金の贈与税の非課税制度」をうまく使って、納得の家づくりをしましょう。

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