変動金利の住宅ローンの魅力とは?変動金利が人気な1番の理由とデメリットなども紹介

近年、住宅ローンを組む人の60%以上が変動金利を選んでいます。

変動金利と聞くとハイリスクなのかな?と感じる方もいると思いますが、なぜ変動金利は人気があるのでしょうか。

変動金利の最大の魅力は金利が低い点です。

低金利の魅力は既にご存じの方がほとんどだと思います。

しかし、次のような疑問を持つ方も多いはずです。

変動金利には、リスクやデメリットはないのだろうか。

金利が低いことってそんなに魅力的なの?

今回は上記のような変動金利の魅力とリスクをお伝えします。

デメリットやリスクを知った上で、変動金利の魅力を最大限に活かして住宅ローンを組みましょう。

変動金利の住宅ローンとは

変動金利とは、毎月変動する金利に対して年2回住宅ローンの金利の見直しが行われます。

そして、見直された金利に変更されて月々の支払い額が変動する仕組みです。

金利が低くなれば毎月の返済額は減りますし、金利が上がってしまえば返済額が上がってしまいます。

変動金利の特徴は2つのルール

変動金利には固定金利のときにはなかった2つのルールが適用されます。

5年ルール

5年ルールとは、5年間は返済期間が変わらないというルールです。

5年間の間に金利が増減しても、支払額に影響はありません。

超低金利の5年間の固定金利を組んでいるのと同じような感覚です。

しかし、5年が過ぎると金利の見直しが適用され、返済額が増減します。

住宅を購入した直後は様々な物を購入したり、思わぬ出費があります。

5年ルールがあることで、ローン開始直後に返済のリズムを作っていくことができます。

125%ルール

125%ルールとは、5年間の返済が終了した後の返済額が、125%を超えないというルールです。

例えば、最初の5年間は月々10万円の支払いをしていたとします。

5年の返済が終了し金利の見直しが入ったときに、どんなに金利が上昇していても月々の支払いが12.5万円以上になることはありません。

では、125%を超えてしまった分の金利は支払わなくていいのでしょうか。

当然そんなことはありません。

125%を超えてしまった未払い利息は、支払い最終月にまとめて請求されます。

しかし、近年の金利動向や金利が高かった頃の経済状況を考えると、現在は125%を超える可能性が非常に低いです。

125%ルールに関しては、そこまで不安に思う必要はないでしょう。

変動金利の住宅ローンを選ぶメリット

変動金利の住宅ローンを選ぶメリットをお伝えします。

借入時の金利が低い

最大の魅力は金利が低い点です。

最近では0.3%台の変動金利で住宅ローンの商品を売り出しているネット銀行もあるほどです。

どこの金融機関もマイナス金利政策以降どんどん金利を下げていて、現在でも住宅ローンの低金利競争は続いています。

金利が低いとどのくらい得なのかを確認していきましょう。

条件:借入額3,000万円、35年ローン

金利 月々の返済額 35年間の総利息額
0.4% 76,557円 約215万円
0.6% 79,208円 約326万円
1.0% 84,685円 約556万円

0.2%金利が上昇すると、月々は3,000円弱増加し、支払利息は約111万円増加します。

さらに、金利が0.6%増加すると月々の支払いは約8,000円増加し、支払利息はなんと約341万円も増加するのです。

同じ金額を借入しているのに、支払金額には大きな差が出てしまいます。

上記の表を見ると、変動金利の低金利の魅力は一目瞭然です。

変動金利を選ぶと審査金利が低くなる

金利が低いと返済額が少なくなる以外にもメリットがあります。

住宅ローンの審査金利が低くなり、借入額を増やすことができるメリットです。

住宅ローンの借入額を審査するときに、ほとんどの銀行は実行金利を審査金利とします。

実行金利とは、実際にお客様に対して貸し付ける金利のことです。

変動金利で借りる方には変動金利で計算し、固定金利で借りる方には固定金利で計算します。

では実際に計算して比べてみましょう。

年収500万円の人には、返済負担率25%以下で貸し付けている金融機関があるとします。

返済負担率とは、年収に占めるローンの割合のことです。

年収500万円×25%=年間125万円

125万円÷12ヵ月=月々104,166円

年間で125万円、月々で104,166円の支払い分まで、住宅ローンを貸し出せることがわかります。

では、金利ごとに考えていきましょう。

金利 月々の返済額 借入可能額
0.4% 104,117円 4,080万円
0.6% 104,027円 3,940万円
1.0% 104,163円 3,690万円

金利が0.2%違うと、月々の返済額は同じでも借入可能額は140万円増加します。

さらに、金利が0.6%違うと借入可能額は390万円も変わります。

月々のローン負担は同じでも、金利の差によって借り入れできる金額は大きく変わるのです。

返済負担率を上げずに借入可能額を上げたい方は、実行金利で審査をしてくれる低金利な金融機関を探してみるといいでしょう。

しかし、全ての金融機関が実行金利で計算するわけではありませんので注意が必要です。

変動金利の住宅ローンを選ぶデメリット

変動金利の住宅ローンを選ぶデメリットもお伝えします。

将来金利が上昇する可能性がある

変動金利では将来金利が上昇したときに、住宅ローンの返済額も上がるリスクがあります。

返済額が上がってしまうと、生活の質を下げなければならなかったり、貯蓄を切り崩すことも必要です。

また、借り入れ当初は、変動金利の低金利に惹かれ、大きな額を借入したとします。

しかし、金利が上がってしまうと、借入した元本が大きいのでもちろん利息の金額も大きくなります。

たとえ、審査結果で多くの金額を借入できることがわかっても、返済額の増加に対応できる額を借入しましょう。

将来の計画が立てづらい

変動金利の場合、将来の計画が立てにくいです。

先程もお伝えした通り、変動金利の場合は金利の上昇により返済額が大きくなってしまいます。

途中で固定金利に変更することはできますが、固定金利で返済額の増減を安定させても、金利が高くて月々の負担は増えてしまうケースも多いです。

将来の貯蓄計画をしっかり立てて生活していきたい方には、変動金利はおすすめしません。

金利は少し高いですが、借入する全期間で金利が一定の全期間固定金利を選びましょう。

フラット35は全期間固定金利の代表的な商品です。

変動金利の住宅ローンにおすすめなタイプ

変動金利の住宅ローンをおすすめしたいタイプの方をお伝えします。

金利の動向を細かくチェックできる

金利の動向を細かくチェックできる方に変動金利はおすすめです。

金利の動向はとても読みにくく、銀行員などの普段から住宅ローンに携わっている人でも中々先のことはわからないと言われています。

住宅ローンを借りる方は、もちろん金利に対して知識のない方が多いと思います。

知識がなくても、マメにチェックをすることが必要です。

半年ごとに金利をチェックして、自分達がローンを組んだときよりも明らかに上昇していると感じた場合は、ファイナンシャルプランナーや銀行員に相談すればいいのです。

金利を先読みできるのかではなく、こまめにチェックできるかが大切です。

家計簿をつけることが得意な方は、金利のチェックが必要な変動金利が向いているかもしれません。

住宅ローンの月々の返済額に余裕がある

希望の金額を借りたときの月々の支払いに余裕がある方は、変動金利をおすすめします。

なぜなら、金利の上昇のリスクに備えて貯蓄ができるからです。

余裕がない場合は、全期間固定金利にして金利の上昇による返済額の増加がないように、対策をしなければなりません。

しかし、余裕があるのならば多少リスクのある変動金利を選び、返済を続けていった方が金利が低いので得をします。

そして、万が一金利が上昇してしまったときは、貯蓄しておいた分で支払いを続けていけばいいのです。

リスクに対する備えができる方は、低金利でお得に返済できる変動金利を選びましょう。

変動金利の住宅ローンが人気な4つの理由

変動金利の住宅ローンが固定金利と比べて人気な理由は4つです。

変動金利とメリットと重複する項目もありますが、変動金利の魅力を理解する上ではとても大切なので、お付き合いください。

①金利が低い

1つ目は、金利が低いことです。

筆者の経験上、住宅ローンを借りる方が金融機関を選ぶ上で1番重要視することは金利の低さだと感じています。

自分が借り入れできる金融機関の中から、1番金利の低い金融機関を選ぶ方がほとんどです。

固定金利と比べても圧倒的に金利の低い変動金利は、まさに今住宅ローンの主力商品です。

また、変動金利が人気の理由の1つに、金利は得になる金額が明確という点があります。

金利の他に重要視される項目に疾病保証の充実度がありますが、疾病保証は自分が病気にならなければメリットを感じることができません。

病気やけがをしたときは手厚い保障が大きなメリットになりますが、メリットを感じずにローン返済を終える方がほとんどです。

変動金利であれば、金利の低さに応じて全員が必ず得をすることが明確なので、人気な金利タイプとして支持されています。

②金利の変動が近年は少ない

変動金利はたくさん変動すると思われがちですが、実は固定金利の方が金利の変動は大きいです。

変動金利は2009年以降全く金利に変動がありません。

1996年以降で見ても0.5%前後しか変動がなく、ほぼ横ばいです。

対して固定金利は毎年増減を繰り返しています。

10年固定金利の場合、2010年からの10年間で約1%の増減があります。

変動金利は、バブル崩壊前後の1994年頃までは大幅な増減を繰り返していましたが、現代では金利の変動はほぼないといえるでしょう。

③月々の返済額が低いと貯蓄ができる

金利が低いと月々の支払い額が下がり、貯蓄ができる余裕ができます。

金利による支払額をもう1度確認しておきましょう。

条件:借入額3,000万円、35年ローン

金利 月々の返済額 年間の返済額
0.4% 76,557円 918,684円
0.6% 79,208円 950,496円
1.0% 84,685円 1,016,220円

月々の支払いで見ると大きな違いを感じないという方もいるとは思いますが、年間で見ると差がついてきます。

金利が0.2%高いと年間で約3.2万円弱、0.6%高いと約9.7万円の差がつきました。

金利の高い固定金利より、金利の低い変動金利を選んでおけば、何もしなくても年間9.7万円の貯蓄ができてしまいます。

年間9.7万円があれば何ができるでしょうか。

家族の旅行のために使うこともできますし、毎年かかる固定資産税の支払いに充てることもできるのです。

もちろんお得になった金額を使わないようにしっかりと管理する必要はありますが、金利が低いと生活を豊かにすることが可能です。

④月々の返済額が低いと繰上返済ができる

金利で得した金額分を貯蓄しておいて、繰上返済に充てることができます。

前項で、金利が0.6%低い金利を選ぶと、年間で約9.7万円の貯蓄が可能ということがわかりました。

現在は13年間住宅ローン控除を受けることができますので、住宅ローン控除を受け終わった14年目に繰上返済をしていくこととします。

9.7万円×13年=約126万円

13年間で繰上返済のための貯蓄が126万円になりました。

126万円を14年目に繰上返済すると残りのローンはどのように変化するでしょうか。

条件:当初3,000万円借入、35年ローン、金利0.4%

繰上返済には、期間を短くする「期間短縮型」、月々の返済額を減らす「返済額軽減型」がありますので、2つの場合を確認していきましょう。

・期間短縮型で繰上返済した場合(14年目に126万円)

返済期間:35年→33年7ヵ月

返済期間を短縮した場合、期間が1年5ヵ月短くなりました。

繰上返済をすると元本が減りますので、期間短縮だけでなく利息で約10.6万円得をします。

・返済額軽減型で繰上返済した場合(14年目に126万円)

月々の支払い:76,557円→71,552円

返済額を軽減した場合、月々の支払いが約5,000円低くなります。

14年目から軽減後の額を支払っていくと、返済額軽減だけでなく、利息分で約5.6万円得をします。

金利が高いと月々の支払いで手一杯になり、繰上返済できない場合も多いです。

低金利の変動金利であれば、繰上返済に充てる資金を貯蓄することができます。

変動金利の住宅ローンでおすすめ金融機関

変動金利の中でも特に低金利な金融機関をピックアップしました。

(2020年6月現在)金利の低さを第1優先で考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

金融機関名 区分 変動金利
ジャパンネット銀行 ネット銀行 0.399%
auじぶん銀行 ネット銀行 0.41%
住信SBIネット銀行 ネット銀行 0.41%
ソニー銀行 ネット銀行 0.457%
りそな銀行 メガバンク 0.47%

ほとんどがネット銀行です。

今回、地方銀行と都市銀行は比較対象に入れませんでしたが、おそらく上記の金利を下回ることはないと思います。

まとめ

変動金利の魅力を存分にお伝えしました。

近年の金利動向を見ていると、現在変動金利を借りた場合のリスクはあまりないと感じます。

もちろん金利上昇の確率は0ではないので、ノーリスクとは断言できません。

しかし、バブル時代のような金利の高騰は考えられません。

変動金利の魅力をもう1度おさらいします。

  • とにかく低金利
  • 返済額が下がった分で、貯蓄・繰上返済ができる
  • 変動金利は、実は金利の増減が少ない
  •  返済額が急激に上がらない2つのルールに守られている

魅力がたくさんの変動金利に興味がある方は、ぜひ金利の低い金融機関で住宅ローンを組み、お得にローンを返済していきましょう。

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