建売住宅の日当たりで後悔しないための鉄則、チェックポイントを網羅!

「日当たりの良い南向きの家」を条件にマイホーム探しをする方が多いのではないでしょうか?

日当たりの良い南向きの家は、確かに家族全員が長く快適に暮らしていく上で外したくない条件のひとつになると思います。

しかしその様な家はそんなに多くはないのが現状で、あったとしても相応の高い価格になります。

また、日当たりが良いことはメリットばかりではありません。

特に近年の猛暑の中では、真夏の冷房費はかなり高額になってしまうでしょう。

したがって必要以上に日当たりにこだわるのは得策とはいえません。

住宅の購入にあたっては、日当たり以外にもチェックすべきポイントがたくさんあります。

そこで本記事では、日当たりの良い家のチェックポイントやデメリット、日当たり以外のチェックポイントなどをご紹介します。

建売住宅とは?注文住宅とは何が違う?

建売住宅とは、まとまった土地を数区画に分け、そこに住宅を建てて土地と建物がセットで販売されるものです。

すでに建物が完成しているものや、建築途中のものを購入するケースがあり、購入希望者の意見を設計に反映することはほとんどできません。

一方、比較的低価格でマイホームを取得できることや、日当たりや建物の仕上がり状態などを実際に現地で確認してから購入できるメリットがあります。

建売住宅は日当たりが悪い?

建売住宅は同じ分譲地内にたくさんの住宅が建ち並ぶので、区画によって土地の向きが違い、特に地価が高い都市部では土地を有効的に活用するために建物が敷地いっぱい(建ぺい率の上限)に建てられる傾向があります。

したがって分譲地内には、北向きで日当たりの悪い家や、隣の家との距離が近い家がどうしても生まれてしまうことになります。

建売住宅の日当たりをチェックするための3つのポイント

日当たりの良い家とはどのような条件を満たした家なのでしょうか。

この章では、建売住宅の日当たりをチェックするための3つのポイントをご紹介します。

近接住宅との距離

近接住宅との距離は、家の日当たりに大きく影響します。

たとえ南向きや東向きの家でも、南側や東側のすぐ近くに隣の家があると、影になって日差しが遮られてしまいます。

特に太陽高度が低くなる冬は隣家の影響を受けやすいので、注意する必要があります。

また、隣の家の高さにも注意しなければなりません。

1年を通じて十分な日差しを確保するための隣家との距離の目安は、隣家が2階建ての場合は約7m、3階建ての場合は約10mになります。

したがって購入予定の建売住宅が隣接する家とどれくらいの距離があるのかは、重要なチェックポイントになります。

住宅の向き

敷地の方位や住宅の向きによって日当たりは大きく変わります。

一般的に南向きの家が最も日当たりが良いといわれていますが、東寄りなのか西寄りなのかによっても条件が異なります。

南東向きの家であれば午前中の日当たりは良くても、夕方になると日が当たらなくなってしまいます。

一方、南西向きの家では午前中は日が当たりにくくなるので、冬の朝は寒くなりがちで夏の夕方は暑くなります。

同じ南向きの家でも南東向きと南西向きとでは方位が90度も変わってしまうので注意が必要です。

住宅の間取り

「日照」と「通風」は住宅に求められる不可欠な機能です。

そこで住宅の採光に関しては建築基準法で最低基準が規定されているため、地下室の様に全く自然光が入らないという家はありません。

具体的に建築基準法で規定されているのは、リビングやダイニング、寝室などの居室における窓の大きさ(有効採光面積)です。

しかし、北向きや近接住宅との距離が短い住宅の場合には、昼間でも照明が必要になるほど暗くなってしまうことがあります。

一方、間取りを工夫することで、日当たりについての対策を行うことができます。

北向きの家であっても、家族が長い時間を過ごすリビングや子供部屋が南側や最上階の日当たりが良い場所にあれば、比較的快適に過ごすことができるでしょう。

また、吹き抜けを設けたり、スキップフロアを採用して床の位置を高くしたりすることで、自然光を室内に採り込むことも可能になります。

必ずしも南向きの家の方が、日当たりが良いとは一概にはいえないので、間取りを良く確認することが重要です。

日当たりの重要性とは?

日当たりが良い家は、一日のうちで家の中に自然光が入る時間が長くなります。

自然光は、体内時計の調整やうつ病予防につながるといわれ、人が健康で快適に過ごすためにはなくてはならないものとされています。

また日当たりの良い家では、心地よい睡眠などの生理機能を保つ効果や、自然の光のゆらぎによる心理的効果もあるといわれています。

では日当たりの重要性とは具体的にどの様なものがあるのでしょうか?

また、日当たりが良いことでデメリットはあるのでしょうか?

日当たりの良さで得られる4つのメリット

まずは日当たりの良さで得られるメリットからご紹介しましょう。

家の中が明るい

日当たりが良い南向きの家は一日の日照時間が長いので、日中は長時間部屋が明るくなります。

昼間は照明器具の点灯が不要なので、電気代の節約にもなります。

洗濯物が乾きやすい

太陽の直射日光があたることで空気が温まって水分量が減るので、室内に干した洗濯物が乾きやすくなります。

さらに太陽光には紫外線が多く含まれているので、洗濯物への殺菌効果が期待できます。

冬でも日中は暖かい

南向きに窓を設置すれば一日中室内に太陽光を取り込むことができるので、日中は冬でも暖かく、暖房にかかる光熱費を節約することができます。

家族の中に室内で長時間過ごす人がいる場合には、大きなメリットになります。

カビなどが発生しにくい

殺菌効果が高い太陽の直射日光があたって室内の湿度が低くなるため、カビが好む暗くてジメジメした環境を壊す効果があります。

したがってカビの繁殖や木材の腐食などが防げます。

日当たりの良さがデメリットになるケースもある

南向きの家は、1日を通して日差しが確保できるので、マイホーム選びの最優先事項にする方が多いのではないでしょうか。

将来の資産価値も高くなりますが、分譲価格も高めに設定されていることが多くなります。

しかし価格以外にも日当たりの良さがデメリットになるケースがあります。

ここでは日当たりが良いことのデメリットをご紹介します。

夏は室内が暑くなり電気代がかさむ

南向きの家では冬の暖房費が節約できる反面、夏は室内が暑くなって冷房費が高くなってしまいがちです。

光熱費を節約したいのであれば、断熱性能が高い建売住宅を選ぶことが大切です。

しかし一般的な建売住宅は注文住宅と比較して、断熱性能が劣る傾向があります。

したがって真夏の猛暑が厳しくなる一方の近年では、室内でも熱中症にかかる事例が多く、あえて南向きの家の購入を控えるケースもあります。

紫外線の影響を受けやすい

南向きの家は、直射日光による紫外線の影響を受けやすいので、フローリングや家具などが傷みやすいという欠点があります。

夏の日差しを妨げて床材や家具の日焼けを防ぐためには、遮光カーテンやブラインドなどが必要になるでしょう。

また南向きの部屋は反射光でまぶしく、目に負担がかかってしまうこともあります。

勉強部屋や仕事部屋にする場合には、北向きの部屋を選んだ方が良い場合もあるでしょう。

日当たり以外にチェックしておきたい6つのポイント

建売住宅の購入で失敗しないためには、日当たり以外にもチェックすべき重要なポイントがあります。

それは、「危険な要素がある建売住宅を除外する」ことです。

では危険な要素とはどの様なことを指すのでしょうか?

この章では、日当たり以外にチェックすべき6つのポイントをご紹介します。

海抜が低くないか

東京都や大阪湾などの海岸付近や河川の周辺などのほか、東京都内では江東区、江戸川区、墨田区、荒川区などに海抜0m地帯があります。

海抜0m地帯とは、満潮時の水面よりも標高が低いエリアをいい、洪水や高潮、地震による津波などを受ける恐れがある地域です。

また海抜0m地帯は軟弱地盤が多いので、液状化の危険性もあります。

一方では比較的利便性が高いエリアが多いので、利便性の割に地価が安いことから比較的人気があります。

ただし、台風や地震などにより大きな被害を受けるリスクが非常に高いので、そのリスクを十分に理解した上で購入を検討することが大切です。

大きな川が近くにないか

川沿いに建つ建売住宅は風通しや景観が良く、将来川側に建物が建って日当たりが悪くなることがないので、海抜0m地帯と同様に比較的人気があります。

しかし近年は異常気象のため、想定外の豪雨によって多くの河川が氾濫し、大きな住宅被害が発生しています。

特に近くに大きな川があって低地に建っている場合は、川が決壊して家が流されてしまう危険があります。

どうしてもリバーサイドの建売住宅を購入したい場合には、水面よりもできるだけ高い敷地に建つものを選ぶ様にしましょう。

尚、河川の氾濫で浸水する可能性の高い地域は自治体のハザードマップで確認できるので、必ず確認しておきましょう。

家の裏に山がないか

家の裏に山がある場合には、台風や大雨による「土砂災害」を受ける危険性があります。

土砂災害とは、がけ崩れや土石流、地すべりなどで、傾斜が急な山が多く、台風や集中豪雨、地震が多い我が国では毎年多くの方が「土砂災害」の犠牲になっています。

土砂災害の恐れのある地区は「土砂災害警戒区域」や「土砂災害危険個所」とされ、国土交通省のホームページなどで確認することができます。

またこの様な場所では、崖の下の土地だけでなく崖の上の土地も危険なので要注意です。

周囲に比べて土地が低くないか

周囲に比べて低い土地の場合は、集中豪雨などで雨水が流れ込んで浸水する可能性が高くなるばかりでなく、地下水の影響を受ける恐れがあります。

湿気が高い土地になるので、湿度が高い我が国では建物に対しても悪影響を与えます。

住宅の耐久性の面からもあまりお奨めすることができません。

地盤の悪い土地でないか

一般的に地盤の悪い土地は、絶対に購入を避けた方が良いといわれています。

地盤の悪い土地は、埋め立て地や盛り土をした造成地に多く見られ、家が傾く原因になる圧密沈下や不同沈下を起こしやすく、地震の際には液状化や建物が倒壊する恐れがあります。

地盤の良し悪しは地盤調査のボーリングデータなどで確認することはもちろんですが、それだけでなく土地の素性を確認しておくと良いでしょう。

その土地が過去にどのような土地だったのかは、図書館などにある古地図や過去の住宅地図でチェックすることができます。

過去に田んぼや沼、池などを埋め立てて造成した土地は、将来陥没したり家が傾いたりする危険性があるので要注意です。

また、軟弱地盤の土地は地名から推定することができます。

河、川、沼、沢、池、田、江などの水を連想させる文字が地名に使われている場合には、昔軟弱地盤だった可能性が高い土地です。

この様な土地に建つ建売住宅を購入する場合には、どの様な地盤対策を行っているのかを売主に良く確認しておく様にしましょう。

周辺の環境

通勤や通学、買い物、通院などの日常生活の利便性は、家族全員が長く暮らす上で欠かせない条件です。

若くて健康なうちは多少不便でも我慢することができますが、老後になると生活すること自体がストレスになってしまいかねません。

建売住宅を購入する際には、将来のことまで見据えて周辺環境を検討することが大切です。

日当たりが良く感じるための3つの工夫

日当たりが悪い土地でも、小窓を増やしたり天窓を設けたりするなどの工夫で、生活しやすい環境を作ることが可能です。

しかし、すでに間取りや仕様が決まっている建売住宅では、さらにひと工夫する必要があります。

この章では、日当たりが良く感じるための3つの工夫をご紹介します。

壁紙や家具を白いものにする

部屋の中を明るく見せるためには、壁紙や床の色などを白やアイボリーなどで統一するのが最も効果的です。

建物が完成する前であれば、建売住宅の場合でも壁紙の変更程度なら応じてもらえる可能性が高いでしょう。

また背の高い大きな家具は、色が濃いと部屋が暗く感じるので、白っぽい明るめの色にすることをオススメします。

窓の反対側に大きめの鏡を設置する

部屋の奥まで自然光が入らない場合には、窓の反対側に大きめの鏡を設置すると、光が反射するので部屋が明るくなる効果があります。

この程度の工夫であれば、比較的手軽に行うことができます。

日当たりの悪い場所は照明でカバーする

日当たりの悪い場所は、照明器具でカバーするしかありません。

その際には床置き照明や間接照明を使用して、壁や天井に光をあてて反射させる様にすると効果が高くなります。

また照明器具をLEDに交換するだけでも、室内をより明るくすることができます。

【Q&A】「低層地域」だからといって日当たりが良いとは限らない?

Q:低層住居専用地域には周囲に高い建物が建てられないので日当たりが良いって本当ですか?

A:計画的な街づくりをするための区域のことを都市計画区域といいますが、都市計画区域内では、土地の利用制限を行うために13種類の用途地域が市町村によって指定されています。

用途地域の中には低層住居専用地域があり、第1種低層住居専用地域と第2種低層住居専用地域の2つに分けられています。

第1種低層住居専用地域には、小規模な住宅、学校、診療所、寺院などが建築可能で、第2種低層住居専用地域には第1種低層住居専用地域の用途に加え、コンビニなどの小規模な店舗や飲食店が建築可能になります。

また低層住居専用地域には高さ制限があるため、建築できる建物の高さは10mまたは12m以下(3階建て程度)に制限されます。

したがって周囲に高層の建物が建築されることはなく、比較的日当たりが良いといえます。

ただし、道路を挟むと用途地域が変わることがあるので注意が必要です。

前面道路を挟んだ反対側が中高層住居専用地域の場合は、反対側の敷地にマンションが建設される可能性があります。

尚、マンションは中高層住居専用地域には建築可能ですが、低層住居専用地域には建築することができません。

まとめ

ここまで建売住宅の日当たりについての話を中心にご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

日当たりの良い家は購入する価値が高い家であることは確かですが、建売住宅を購入する際には時として日当たりよりも優先すべきポイントがあるケースもあります。

家族が長く快適に暮らしていくためには、利便性や土地の安全性などが日当たりと同等以上に重要になることもあります。

日当たりばかりにとらわれない住まい選びが大切です。

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