家を買うべき?買わないべき?購入の判断基準や賃貸とのメリット・デメリットを比較

家を買うべきか買わないほうがよいのか、これは一生の問題です。

かつては持ち家を持つことに誰もが憧れました。

ところが現在では賃貸暮らしが気楽でよい、という人もいます。

家を買うメリットも多くありますが、金銭面を中心にデメリットもあるものです。

家を買わない選択肢も気楽な反面、不安定な面もあります。

今日は家を買うことと買わないことのメリットとデメリットを中心に考えていきましょう。

家を買う4つのメリット

昭和のころには、「住宅すごろく」なる言葉が流行しました。

結婚したらアパートで暮らす。

その後マンションを買って、最後は戸建住宅に買い替えてゴール。

今はそんな一本道だけではないのですが、家を買うことを目指す人は多くいます。

やはり家を買うメリットを感じているからです。

家を買うメリットを考えると次の4点が浮かんできます。

  1. 財産が残る
  2. 団体信用生命保険による救済措置
  3. リフォームができる
  4. 満足感や安心感

ひとつずつ見ていきます。

1.財産が残る

財産としての不動産に着目した考え方です。

「家賃を支払うより、ローンを支払ったほうが財産として残りますよ」というセールストークもこれに基づいています。

そしてこれは的外れではありません。

家賃をどれだけ払っても、その不動産は自分のものになりません。

ローンを払い続ければ、いつかは完全に自分のものになるのは、正しい主張なのです。

2.団体信用生命保険による救済措置

団体信用生命保険、通称「団信」はローンを借りる際に加入を求められる保険です。

これはローンを借りている本人が死亡した場合、ローンの残債を保険金で支払い、遺族にローンを残さない効果があります。

ローンを借りている人に万一のことがあっても、遺族はその家に住み続けることができるのです。

賃貸の場合はこうした制度がありません。

稼ぎ手がいなくなるとすぐに家賃を払うのが苦しくなります。

3.リフォームができる

リフォームやリノベーションができるのも持ち家の特権です。

家族構成やライフスタイルの変化に伴って間取り、設備、仕様を変更することができます。

分譲マンションでも同様です。

専有部分しか手を入れることはできないものの、リフォームは可能です。

戸建住宅であれば、リノベーションともいうべき大規模なリフォームもできます。

4.満足感や安心感

家を買うには何千万円もの資金が必要です。

それだけの金額を手配するのは大変な作業となります。

そんな大金をかけて手に入れる家には、満足感も大きなものです。

誰にも邪魔されない家を手に入れることができた安心感も大きくなります。

物理的な満足だけでなく、心理的にも満たされるのが家を買う行為なのです。

家を買う4つのデメリット

家を買うメリットも多くあるものの、その一方でデメリットも存在します。

デメリットは主にローンや費用などの経済的な側面と変更がしにくいという物理的な側面です。

不動産ゆえの流動性のなさもデメリットとなります。

家を買うデメリットは以下の4点です。

  1. ローンを払い続ける必要性
  2. 多額の費用がかかる
  3. ライフプランの変更に対応できない
  4. 売却が難しい場合がある

どんなことなのかお話しします。

1.ローンを払い続ける必要性

現金払いができれば理想ですが、家を現金一括払いできる人は多くありません。

ほとんどの人は頭金を支払い、残りは住宅ローンです。

この住宅ローンは当然ながら完済するまで支払い続ける必要があります。

支払い続ける必要性があるのは、家賃と同様です。

長いと30年以上も住宅ローンと付き合う必要があります。

2.多額の費用がかかる

住宅ローンも含め、家を買うには多額の費用がかかります。

住宅ローン以外にも頭金、登記費用、税金などが必要です。

維持管理費まで含めると、その額は相当な金額に膨れ上がります。

家を買わなければ、こんなことにもお金が使えたのに、と後悔することも。

中古マンションでも数百万円、新築戸建住宅や新築マンションでは数千万円の資金が必要です。

3.ライフプランの変更に対応できない

リフォームやリノベーションでライフスタイルの変更にも対応できることはお話ししました。

それでも大きな変更、例えば死別、離婚、転勤といったことには対応しにくくなります。

ライフプランの変更に完全に追従することはできないのです。

こうした大きなライフプランの変更には、売却などが対応策として出てきます。

4.売却が難しい場合がある

人気の物件ならばともかく、不動産は売却に時間がかかります。

通常で売り出してから売却できるまで半年程度、場合によって1年を超えることもあるのです。

築年数が古い、駅まで遠いといった条件の悪い物件はさらにかかる場合もあります。

郊外の団地やかつてニュータウンと呼ばれた場所でも売却できないことも。

さらに売却できても住宅ローンを完済できない水準でしか売れない場合もあります。

それほど不動産の売却にはリスクがあり、手間もかかるものなのです。

家を買わないで賃貸物件を借りる5つのメリット

家を買わないで賃貸マンション等に住む場合は、家を買う場合とは違ったメリットがあります。

引っ越しがしやすいといった移動の自由、負担が少ないといった経済的な理由です。

家を買わないで借りることによるメリットは次の5つと考えられます。

  1. ローンによる破綻がない
  2. 引っ越しが気軽にできる
  3. 収入が減っても対応することができる
  4. 老後は介護施設への移行もスムーズ
  5. 家賃補助を出す企業もある

順次見ていきましょう。

1.ローンによる破綻がない

ローンを返済できないと、抵当権を実行されて家を出ていかなければならなくなります。

最近は抵当権実行前に任意売却をすることも増えてきました。

それでも家を手放す結果は同じです。

賃貸はそうしたおそれはありません。

もちろん、家賃を払わなければ追い出されてしまいますが、そうなる前に家賃の安い部屋へ引っ越すこともできます。

2.引っ越しが気軽にできる

家を買うとその家に縛られてしまいます。

売却も時間がかかり、思うように売れないこともあるからです。

一度家を買ってしまうと簡単に引っ越すことができなくなります。

転勤がある仕事の場合は賃貸のほうが気楽です。

引っ越しが家を持っている場合よりも気軽にできるのは、家を買わない場合の大きな魅力となっています。

3.収入が減っても対応することができる

家を買う場合も買わない場合も収入が減ることは一大事です。

それでも家を買っていない場合には対応策があります。

賃貸に住んでいる場合は、家賃の安い別の部屋に引っ越すことが可能です。

収入減の中、引っ越し費用を捻出すること自体大変なことですが、家を買って身動きが取れなくなるよりはずっと自由に動けるのです。

4.老後は介護施設への移行もスムーズ

家を買わないことは、老後でも威力を発揮することがあります。

介護施設への移行がスムーズになるのです。

賃貸の場合はそこを引き払ってしまえば、それでおしまいになります。

家を買っている場合、その家の処分が問題です。

簡単に売却できるとは限りません。

手離れがしやすいのは家を買っていない場合です。

5.家賃補助を出す企業もある

企業の中には家賃補助を出す企業もあります。

満額とまではいかなくても、家賃の半額や月々一定額を出してくれる企業が多いものです。

一方、かつては住宅手当として支給されていた持ち家に対する補助は2000年代に入ってほとんどなくなってしまいました。

家賃補助があれば、負担を少なくすることが可能です。

家を買わないで賃貸物件を借りる4つのデメリット

部屋を借りている場合は、家を買う場合よりも気楽なイメージですが、借り続けるとデメリットもでてきます。

賃貸物件は借り物です。

どれだけ長く住んで、家賃を払っていても自分のものにはなりません。

他人の持ち物ゆえに、自分でリフォームするわけにもいかないのです。

家を買わないで借りるデメリットは以下の4つになります。

  1. リフォームができない
  2. 設備や仕様が劣る
  3. 家賃を払い続けなければならない
  4. 高齢者は借りにくい

それぞれお話しします。

1.リフォームができない

他人の所有物であるために、勝手に手を加えることはできません。

リフォームはおろか、壁に釘を打つことすら気を使います。

また、設備が壊れると所有者によって直してもらうことが必要です。

応急的に自分で直し、後から立替金を請求することも可能です。

いずれにしても回りくどいやり方をする必要があります。

2.設備や仕様が劣る

賃貸物件は建築当時の仕様に基づいて建築されています。

その時点での最新式ならば問題ないのですが、コストの関係上、性能が劣る設備がついている可能性も。

建築時点でも劣った設備を使い続けないといけないのです。

給湯関係は外観から見てもどんな設備がついているか見当がつきます。

古いタイプを使っているな、とわかる賃貸マンションもあるものです。

3.家賃を払い続けなければならない

賃貸物件を借りている以上、家賃を払い続けることが必要です。

家賃を滞納すると当然ながら行き着く先は退去になります。

数カ月の滞納ならば即退去になることはありません。

それでも督促が重なると退去要請が行なわれることがあります。

住宅ローンの場合、完済すれば支払う義務はなくなるものです。

一方家賃は支払い続ける必要があります。

この点が住宅ローンと家賃の異なる点です。

4.高齢者は借りにくい

賃貸物件は、高齢になると借りにくくなります。

大家さんが敬遠するからです。

敬遠する理由は、収入が年金以外になくなることや突然死、孤独死が発生する可能性があることが挙げられます。

すすんで貸してくれるのは、借り手のいない不人気物件ばかりです。

家を買うのに向いている人の2つの特徴

家を買うには、それなりに継続的な収入と、そこに何年も住めるという状況が必要です。

こうしたことから考えると転勤や転職が少なく、ライフプランの変更が少ない人が該当します。

働き始めの若者だとこの条件には該当しません。

家を買うのに向いている人について考えてみます。

家を買うのに向いている人の特徴は以下の2点です。

  1. 転勤や転職が少ないと見込まれる人
  2. ライフプランの変更が少ない人

それぞれお話しします。

1.転勤や転職が少ないと見込まれる人

転勤は一時的にもその場を離れることです。

家族が住んで単身赴任、ということもありますが、せっかく買ったマイホームに住めないのでは意味が半減してしまいます。

一方、収入の変動する可能性があるのが転職です。

もちろん、収入がアップすることもあるものの、逆パターンも考えられます。

こうした居住や収入が不安定な人には家を買うことはおすすめできません。

やはり、家を買うことをおすすめできるのは、転職や転職が少ないと見込まれる人です。

2.ライフプランの変更が少ない人

独身時代にワンルームマンションを買ったとします。

その後縁あって結婚して子どもにも恵まれました。

そうすると独身時代のワンルームマンションは宙に浮いてしまいます。

選択肢は賃貸に出すか、売却するかくらいです。

独身を続けるなら問題ありません。

ですが、ライフプラン変更の可能性がある人は家を買うのは慎重にすべきです。

戸建住宅やファミリータイプのマンションは、3人から4人家族を想定して建てられています。

こうした物件の購入を考えるなら、想定した家族構成に近いことが理想です。

こうしたことからも、ライフプランの変更が少ない人には、家を買うことがおすすめとなります。

家を買わないで借りるほうが向いている人の3つの特徴

今は持ち家に束縛されず、賃貸物件に住み続ける人も増えています。

都会であれば物件も豊富ですし、何より気楽な生活です。

こうした自由を残しておきたい人、収入が安定しない人や転勤が見込まれる人は賃貸物件のほうがおすすめとなります。

家を買わないで借りるほうが向いている人の特徴は以下の3点です。

  1. 収入が安定しない人
  2. 不動産に縛られたくない人
  3. 短期での転勤が見込まれる人

それぞれ考えてみましょう。

1.収入が安定しない人

様々な理由で収入が安定しない人は住宅ローンが借りることが難しくなっています。

ある程度の収入がないと実際の生活も成り立ちません。

住宅ローンが生活を圧迫することはよく聞く話です。

仮に住宅ローンを借りることができるとしても、引っ越しによって居住費を調整できる賃貸のほうがおすすめとなります。

2.不動産に縛られたくない人

家は住めるスペースがあればいい、なるべく住宅にお金をかけたくない、という人も増えています。

家にお金を使うなら、趣味や貯金に回したい。

こうした不動産に縛られたくない人は、賃貸のほうが向いています。

自宅は物理的にも経済的にもそこに縛られるものです。

そうした束縛を嫌う人も増えてきています。

3.短期での転勤が見込まれる人

自宅を購入したからには、そこに住むほうがメリットとなります。

自宅があるのに離れて暮らすのは経済的な負担になるからです。

短期での転勤が見込まれるような、いわゆる転勤族の人は家を買わないで借りているほうがよい場合があります。

中には、自宅を購入した途端、転勤を命じられる不運な人もいるとか。

そうならないためにも家を買うことには慎重であるべきです。

まとめ

かつては家を買うことがサラリーマンの夢でした。

ところが今は、その夢は誰もが思い描いているわけではありません。

一生賃貸でよいという人も増えているのです。

家を買うには多くのメリットとともに、特に金銭面での負担は大きなものがあります。

家を買わない選択肢も気楽な反面、不安定な面もあるものです。

それぞれのメリットとデメリットをよく理解し、自分や家族に適した選択をしていきましょう。

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