建売住宅や中古住宅を購入するか、それとも注文住宅を建てるか。
これはネットや書籍でも繰り返し議論されている問題です。
少々オーバーですが、永遠の課題ともいえます。
どちらにも一長一短があり、人によって正解が異なるため、決着がつかないのです。
ここでは家を買う場合と建てる場合のメリットとデメリットを整理し、それぞれのパターンに向いている人について考えます。
本文に入る前に、住宅を購入する際に最も大切なポイントについて、お話しておきます。
建売住宅を『購入する』上で一番大切ことは、無駄な費用をできるだけ削ること。
注文住宅を『建てる』上で大切なことは、ハウスメーカーの情報収集をしっかり行うことです。
建売住宅の場合は、すでに完成形の建物を実際に見た上で購入できるので、あとはどれだけ安く目当ての物件を購入できるかが重要になります。
建物自体の金額を大きく下げることはできませんが、大きく出費を下げられる余地があるのが不動産会社の『仲介手数料』です。
一般的に物件価格の3%+6万円の手数料がかかるため、仲介手数料だけで100万円以上の出費になることも珍しくありません。
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また、注文住宅の場合は0から自分達の理想の家を建てていくため、パートナーとなる「ハウスメーカー選び」が最も重要です。
事前にしっかりと情報を収集せず、安易にハウスメーカーを決めてしまったことで、一生後悔しているような人も少なくありません。
とはいえ全国には数多くのハウスメーカーが存在し、すべての会社の情報を調べて比較するのは不可能です。
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それではここから、記事本文に入っていきましょう。
もくじ
家を買うか?建てるか?一般的な割合をデータから紹介
マイホームを持とうと考えた時に選択肢に挙がるのが、家を「買う」か?「建てる」か?という問題です。
フラット35の利用者調査では、2019年度に家を「買った人」と「建てた人」の割合は以下の通りでした。
- 注文住宅:41.9%
- 分譲住宅:34.5%
- 中古住宅:23.7%
つまり、家を建てた人は約4割、家を買った人は約6割という結果です。
これには地域差もあり、東京都などの大都市では分譲住宅を購入する人の割合が多くなるのに対し、地方では注文住宅を建てる人の割合が多くなる傾向にあります。
土地の広さや地価、家族構成などが影響しているためと推測されます。
では、家を買う場合と建てる場合、それぞれどのような特徴があるのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。
参考:2019年度フラット35利用者調査|住宅ローン:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)
家を買う場合の選択肢4選
まずは家を買う場合を考えてみましょう。
家を買うとひとくちに言っても、戸建住宅とマンション、新築と中古によってそのパターンは大きく4つに分かれます。
その人の好み、家族構成、住もうとする場所によって選択が変わってくるのです。
そのパターンとは以下の4つになります。
- 建売住宅を買う
- 新築分譲マンションを買う
- 中古住宅を買う リノベーションも可能
- 中古マンションを買う リノベーションも可能
順次見ていきましょう。
1.建売住宅を買う
まずは建売住宅です。
〇〇ホームや××ハウスといったメーカーが敷地を購入し、いくつかに分割したうえ、その敷地上に住宅を建築します。
それを販売するのです。
東京のような大都市から、郊外、地方都市まで多くの場所で今も建築が進んでいます。
間取りもそのエリアに合わせたものになっており、値段も手ごろです。
2.新築分譲マンションを買う
地価の高いエリアでは、分譲マンションが主役です。
首都圏では巨大なタワーマンションも人気があります。
地方都市でも駅前や利便性の高い場所ではマンションが建築中です。
耐震性が高く、設備も最新鋭のものが装備されています。
バリアフリーにもできることから、子育て世代だけでなく、高齢の方にも人気です。
3.中古戸建住宅を買う
新築住宅に手が出なくても、中古住宅を購入することはできます。
戸建住宅の寿命も延びてきました。
国の政策も中古住宅の流通を促進させるものが多くなっています。
リフォームやリノベーションを行えば、新築と遜色ないレベルにすることも可能です。
それだけリフォーム技術が進歩してきました。
4.中古マンションを買う
中古戸建住宅よりも中古マンションは早くから流通しています。
マンションは戸建住宅よりも寿命が長いのが特徴です。
戸建住宅は30年程度が寿命でした。
マンションは適切に管理されていれば築40年でも居住できます。
そのまま住むこともできるし、リフォームして居住することも可能です。
流通量が多いことから、値段や建築年次をある程度選ぶこともできます。
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家を買うメリット・デメリット
家を買う場合のメリットとデメリットはどのようなものでしょうか?
家を買うメリット
家を買う場合はいくつかのメリットがあります。
代表的なメリットはすぐに入居できることと、現物を見て検討できることです。
新築分譲マンションでは、バーチャルリアリティで完成物件の内部や完成後の景色を見られるところもあります。
- 早く入居できる
- 完成品を見てから家を買うことができる
- 比較をしながら家を買うことが可能
それぞれ解説します。
1.早く入居できる
物件が完成していれば、契約後すぐにでも入居できます。
未完成物件であったとしても工期が大幅に遅れることは多くありません。
新築分譲マンションの場合は、転勤の時期に合わせて竣工させるようなケースもあります。
入居が早い、これは家を建てる場合だと望むことができない要素なのです。
2.完成品を見てから家を買うことができる
建売住宅や中古住宅の場合は、完成品をじっくり見ながら検討することができます。
購入予定のソファーが入るか測ったり、これまで使っていた本棚が収まるかを実際に確認したりすることが可能なのです。
ただし新築分譲マンションの場合はこれができない場合もあります。
新築マンションの場合は完成前でも販売することが一般的だからです。
この場合はモデルルームが完成品の代わりとなります。
設計図だけではわからないことが現物を見ることでよりはっきりわかるのです。
3.比較をしながら家を買うことが可能
建売住宅は複数の住宅を同時に販売することがあります。
同時に建築したほうが経済的だからです。
新築マンションも第一期、第二期といって分割することはあるものの、同時に複数の住戸が販売されます。
このため、どの家がよいか比較をしながら検討することが可能です。
中古物件の場合は単体で出回ることが多くなります。
この場合も複数の候補をあげて検討することが可能です。
家を買う3つのデメリット
スピード重視で現物を見ることができる物件も、デメリットはあります。
仕様変更や予算調整が難しいのです。
中古物件では品質が安定していないこともあります。
家を買うデメリットは次の3点です。
- 設備や仕様の変更が難しい
- 予算の調整が困難
- 中古物件では品質が不安定
ひとつずつお話しします。
1.設備や仕様の変更が難しい
これは建売住宅や新築分譲マンションの場合です。
完成品であるがゆえに、設備の変更や仕様変更が難しいのです。
壁紙はこの色がよかった、食器洗い乾燥機も欲しかった、といった設備や仕様の要望が反映されにくくなっています。
建売住宅ではわざと未完成の状態で販売し、要望を反映させて完成させる場合も。
ただし、この場合でも選択肢は狭くなってしまいます。
2.予算の調整が困難
家を買う場合は、それぞれの物件で販売価格が当然ながら決まっています。
もちろん、値引き交渉は可能です。
とはいえ、予算を大幅にオーバーした物件には手が出せません。
完成品ゆえに設備や仕様を削って価格ダウンさせることができないのです。
中古物件の場合は、物件価格は値引き以外では変更しにくいものの、リフォーム費用を調整することによってある程度の予算調整が可能となっています。
3.中古物件では品質が不安定
中古戸建住宅や中古マンションは一軒ずつ状態が異なります。
大きな欠陥のない家もあれば、雨漏りや水漏れなどのトラブルを抱えている場合もあるのです。
売られている物件がどんな状態なのかは実際に現物を見てみないとわかりません。
場合によっては、プロが見ても判定が難しい場合もあるのです。
中古戸建住宅や中古マンションはそれぞれがオンリーワンといえます。
どんな物件に巡り合うかは運次第の面もあるのです。
家を建てる場合の選択肢3選
かつて家を建てるといえば、注文住宅しかありませんでした。
今では多様化し、大枠では注文住宅でありながら格安で建築できるタイプも増えています。
すべてを自分で決めるフルオーダーの注文住宅から、規格化したユニットを組み合わせるローコスト住宅まで多くの種類があるのです。
家を建てる場合の選択肢は以下の3タイプとなります。
-
- 注文住宅で家を建てる
- 建築条件付き土地売買で家を建てる
- ローコスト住宅で家を建てる
それぞれ見ていきます。
1.注文住宅で家を建てる
家を建てる王道といえば、今でも注文住宅です。
柱はこの木材、壁にはこの断熱材、キッチンの大きさはこのサイズ、といった具合に予算内で自分の好きなものを選ぶことができます。
大手住宅メーカーは注文住宅がメインで建売住宅はサブの位置づけの会社もあるくらいです。
2.建築条件付き土地売買で家を建てる
建築条件付き土地売買とは、通称「建築条件付き」と呼ばれる販売方法です。
更地の売買ですが、一定期間内に特定の住宅メーカーと建築請負契約を結ばないと土地売買が無効となります。
土地の売買ではありますが、建売住宅メーカーが参入していることもあり、実質的には建売住宅の一形態です。
建築するメーカーは限定されるものの、自分でも設計に参加できることから、近年は人気があります。
3.ローコスト住宅で家を建てる
きちんとした定義はないですが、規格化したユニットを組み合わせて作る低価格の注文住宅を言います。
文脈によっては、単に安く建てられる住宅や設計士が建てる安い住宅を意味することもあります。
限られた選択肢の中で、ある程度自分の意向を反映させることもできます。
値段は注文住宅よりもずいぶん安く建てることが可能です。
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家を建てるメリット・デメリット
家を建てる場合には、その自由度がメリットにもデメリットにもなります。
特徴を詳しく見ていきましょう。
家を建てるメリット
長年住む住宅には、自分や家族の好みや希望を反映させたいもの。
家を建てる場合にはそれをかなえることができます。
この他にも予算調整がしやすいことがメリットです。
家を建てるメリットは次の3点になります。
- 要望や好みを反映できる
- 予算の調整がしやすい
- オンリーワンの家を建てることができる
順次解説します。
1.要望や好みを反映できる
要望や好み、希望を反映させることができるのが、家を建てることの最大のメリットです。
注文住宅であれば、その自由度の幅は最大となります。
和風の家でも洋風の家でも思いのままです。
建築条件付きやローコスト住宅でもある程度の希望はかなえられます。
ただし、選択肢が限られたりオプション扱いとなり割高になったりする場合もあるため、注意が必要です。
2.予算の調整がしやすい
予算に合わせて設備や仕様を変更することができます。
建物にはこれだけの金額しかかけられないからキッチンは豪華なシステムキッチンの予定を少し小さめに変更する、バスルームをワンランク下げるといったやり方でコストを削ることが可能です。
建築条件付きやローコスト住宅なら、標準仕様で組み上げればかなりリーズナブルにできます。
3.オンリーワンの家を建てることができる
家族構成、趣味は各家庭で異なります。
子ども部屋は二つ欲しい、書斎が欲しい、荷物が多いので物置やクローゼットは多めにしたい。
こうした要望を反映した結果、建てた家はその家族に合ったオンリーワンの家となります。
こうしたことは、完成品を販売している建売住宅や新築マンションでは真似のできないことです。
家を建てる3つのデメリット
家を建てる場合には、自由度が高い一方でデメリットも多くあります。
時間とお金が大きなネックです。
家を建てることを選ばない人の多くが、こうしたデメリットを敬遠しているためと考えられます。
家を建てることのデメリットは以下の3点です。
- 時間がかかる
- 割高になる
- 値段や依頼先によって施工精度が異なる
それぞれお話しします。
1.時間がかかる
完成品を購入する場合と比べて、契約から入居まではどうしても時間がかかります。
設計に数カ月、そこから建築にも4カ月程度が標準です。
長いと契約から1年近くかかる場合もあります。
その間はこれまでの住居で暮らすことが必要です。
短くなってきているとはいえ、入居まで時間がかかることは家を建てることのネックとなります。
2.割高になる
家を購入するよりも割高になる傾向があります。
注文住宅の場合はそれが顕著です。
建物価格だけで建売住宅の土地と建物の価格を超える場合もあります。
建築条件付きやローコスト住宅であっても、オプションをつけることで価格が上昇してしまうこともよくあります。
同じ広さの建物で比較すると、家を建てるほうが高くつくケースが多いようです。
3.値段や依頼先によって施工精度が異なる
家を建ててくれる職人さんの腕も値段や依頼先によって異なります。
腕のよい人もいれば、雑な人もいるのです。
特に地域に密着した工務店では、その品質にばらつきが大きくなる傾向にあるため見極めが重要になります。
【項目別徹底比較!】建売・中古・注文住宅どれがお得?
家を買う場合と建てる場合の特徴についてそれぞれ見てきました。
では実際にマイホームを購入する場面について、もう少し具体的なポイントに絞って比較して見たいと思います。
ここでは、代表的な選択肢である建売住宅、中古住宅、注文住宅の3つの家について比べてみましょう。
建売住宅 | 中古住宅 | 注文住宅 | |
手続き・手間・期間 | 手続きは比較的簡便。
短期間で入居可。 |
リノベーションやリフォームが必要なら期間・手間がかかる。 | 入居まで時間がかかる。
場合によってはつなぎ融資が必要になるなど、手続きや手間もかかる。 |
住宅ローン減税 | 適用される | 一定の条件を満たせば適用される | 適用される |
諸費用 | 物件価格の5%~8%程度 | 物件価格の5%~8%程度
(リフォームが別途必要になる可能性あり) |
物件価格の10%前後 |
自由度 | ほとんどない(オプションは可能なケースあり) | リノベーションすることである程度自由度あり。(ただし構造上の制約があるケースあり) | 自由度はかなり高い |
売却しやすさ | 売却しやすい | 中古物件は立地が良い物件が多いため売却しやすい
ただし建物の劣化具合、リノベーションの程度などによりケースバイケース |
個性的な住居だと難しいケースもあり |
新築住宅は住宅ローン減税など優遇制度も充実しています。
一方、中古物件はクリアすべき条件や制約が多くあり複雑です。
しかし、中古物件はすでに立地の良い土地に建っていることも多いため、アクセスの良い場所を安価に手に入れられて且つリノベーションによってある程度自由に間取りを変えられるというメリットがあります。
家を買うのに向いている人とは?
ここまでは家を買う場合と家を建てる場合のメリットとデメリットを見てきました。
これからはそれぞれに向いている人について考えていきます。
まずは家を買うことに向いている人です。
家を買うメリットはスピード感、そしてデメリットは既製品ゆえに融通が利かないことになります。
それらから考えられる家を買うことに向いている人は次の人です。
- すぐに入居したい人
- 建物にこだわりが少ない人
さっそく見ていきましょう。
1.すぐに入居したい人
転勤や転校のために決まった時期までに入居したい人はいます。
このため、完成に時間がかかってしまう家を建てることは選択できない場合があるのです。
今住んでいる住居からの退去の関係ですぐに入居する必要がある人もいます。
契約から間を置かずにできるだけ早く入居したい人には家を買う選択肢は最適です。
2.建物にこだわりが少ない人
家は一定の広さがあって、不満なく住むことができればいい。
そんな建物にこだわりの少ない人もいます。
建築は知識がないとなかなか一筋縄ではいきません。
何より設計には時間もかかります。
建売住宅や新築分譲マンションはなるべく多くの人、多くの家族のニーズに適合するように設計されています。
こうした設計に適合できる人にとって建売住宅は、とても魅力的な住宅になるでしょう。
家を建てるのに向いている人とは?
一方、家を建てるのに向いている人は、さきほどとは正反対になります。
すなわち、建物にこだわりたい人、設計や建築の期間を待つことができる人です。
一生に何度もない家の建築。
自分や家族のためにベストな家を建てたい人は多いでしょう。
以下の2つのパターンを見ていきましょう。
- 建物にこだわりたい人
- 設計や建築の期間を待つことができる人
それぞれ解説します。
1.建物にこだわりたい人
リビングはこれだけの広さがほしい、間取りはこのレイアウトにしたい。
間取り図を見ながら夢は膨らんでいきます。
そんな建物にこだわりたい人は、建売住宅やマンションでは満足できないかもしれません。
自分で設計にも関わり、自分や家族の希望をかなえたいと考えます。
そんな人には家を建てる、予算が許すなら注文住宅がおすすめです。
2.設計や建築の期間を待つことができる人
先ほどもお話しし通り、設計から完成までは急いでも半年、1年近くかかる場合もあるものです。
それを待てる、むしろ出来上がっていくのが楽しみだ、という人は家を建てるのに向いています。
設計段階から打ち合わせに参加し、自分や家族の要望、こだわりを自宅に反映させましょう。
まとめ
家に対するこだわり、予算、時間は人によって異なります。
家は正解のない問題のようなものです。
100点満点の家もありません。
なるべく、自分や家族の住まい方に即したかたちで家を手に入れたいものです。
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