固定金利の住宅ローンのメリット・デメリットは?変動金利とどっちがいい?

住宅ローンを組むときに重要なことは金利タイプの選択です。

金利タイプは大きく分けて3つあります。

  • 固定金利
  • 全期間固定金利
  • 変動金利

3つの中で今回は固定金利と全期間固定金利についてご説明します。

まず初めに皆さまは固定金利にどのようなイメージをお持ちでしょうか。

  • 金利が動かないから安定?
  • 将来も安心?
  • 金利が高い?

どれも正解ですし、固定金利にはもっと様々な魅力があります。

そして、もちろんデメリットがあることも確かです。

また、同じ固定金利でも期間選択型固定金利と全期間固定金利の2つがあり、それぞれに違いがあります。

今回は固定金利についてわかりやすく解説します。

固定金利を選択する方はもちろん、変動金利と迷っている方もぜひ目を通していってください。

もくじ

固定金利の住宅ローンとは?変動金利との違いを分かりやすく紹介

固定金利とは、金利に変動があっても契約している期間内であれば、自分の住宅ローンの金利は変わらない金利タイプのことです。

固定金利の住宅ローンは2つに分けられる

固定金利の住宅ローンは、2つに分けることができます。

①期間選択型固定金利

期間選択型の固定金利とは、住宅ローンの一定の期間だけを固定金利にすることができる金利タイプです。

選択した期間は金利が同じで、期間終了後に再度固定金利を選ぶのか、変動金利に変更するのかを選択することができます。

例)35年ローンの場合

年数 1~10年目 11~25年目 26~30年目 31~35年目
選択する金利タイプ 10年間固定金利 変動金利 5年間固定金利 変動金利

上記ように固定金利と固定金利を繰り返して選択することも可能です。

②全期間型固定金利

全期間型の固定金利とは、住宅ローンを借りている間はずっと金利が一定の金利タイプです。

35年間借入をすれば35年間金利が同じですし、20年借りても20年間ずっと同じ金利で返済します。

期間選択型の固定金利とは違い、途中で他の金利プランに変更することはできません。

①期間選択型固定金利の住宅ローンとは

まず初めに、期間選択型固定金利のメリット・デメリット、おすすめなタイプをお伝えします。

期間選択型固定金利の住宅ローンを選ぶメリット

期間選択型固定金利の住宅ローンを選ぶメリットをお伝えします。

数年後までの見通しが立てられる

自分が選択した期間は、返済額が変わらないので貯蓄などの計画が立てやすいです。

子供の中学校卒業の年齢までの期間を固定金利で組んでおけば、義務教育後の子供の養育費を計画的に貯蓄することができます。

変動金利の場合は、返済額が途中で変わる可能性があるので計画的に貯蓄ができません。

すると、子供の高校・大学の選択幅が狭まってしまいます。

住宅ローンが負担で子供の将来の幅が狭まってはもったいないので、固定金利で安定した貯蓄計画を立てることはとても大切です。

固定金利も変動金利も選べる

期間選択型の固定金利は、固定金利も変動金利も選ぶことができる点も大きなメリットです。

住宅ローンを返済し始めた最初の期間は固定金利を選択しなければなりませんが、期間終了後はどちらの金利を選んでも問題ありません。

そのときの経済状況や家庭環境を考えて金利を選ぶことができます。

全期間固定金利だと、途中で変動金利を選ぶことはできませんので、期間選択型固定金利だけのメリットです。

期間選択型固定金利の住宅ローンを選ぶデメリット

期間選択型固定金利の住宅ローンを選ぶデメリットもお伝えします。

変動金利と比べて金利が高い

期間選択型の固定金利は、変動金利と比べて金利が高いです。

また、選択する期間が長ければ長いほど、金利も高くなります。

メガバンクの中では金利の低い、りそな銀行を例に見てみます。

りそな銀行の場合、固定金利の10年・20年は特別に金利の引き下げを行っているので低金利です。

しかし、その他の年数を見てみると、年数が増えるごとに金利が上昇していることがわかります。

また、全ての期間の固定金利が変動金利よりも高いです。

それぞれの期間の金利と、3,000万円を35年間で借入したときの年間の返済額を比べてみます。

固定金利は当初期間金利優遇タイプの金利を記載しています。

詳しくは次項にて詳しく説明します。

期間 金利(2020.6現在) 年間の返済額
変動金利 0.47% 929,736円
固定金利2年 0.945% 1,007,016円
固定金利3年 0.945% 1,007,016円
固定金利5年 0.995% 1,015,380円
固定金利7年 1.045% 1,023,792円
固定金利10年 0.645% 957,756円
固定金利15年 1.595% 1,119,084円
固定金利20年 0.945% 1,007,016円

参考資料⇒りそな銀行|住宅ローン金利一覧(2020年6月)

変動金利と固定金利15年の年間返済額を比べると、年間で19万円近く差がでます。

35年間に換算すると665万円です。

実際には15年後に金利タイプの選び直しができるのでここまでの差は出ないと思いますが、大きく損をすることは間違いなさそうです。

りそな銀行で期間選択型固定金利を選ぶ場合は、固定金利10年を選ぶことをおすすめします。

固定期間終了後の金利の優遇幅が低い

期間選択型固定金利は、最初に選んだ期間が終わると、金利の優遇幅が下がります。

すると、次のようなことが起こり得ます。

・最初の10年間

固定金利を選んでも金利が低かったので、たくさん貯金ができた。

・その後の25年間

変動金利を選んでも金利が高くなってしまって損をした気になった。

実際は年数を選んだ後に2つの優遇タイプを選択ができるので、必ず優遇幅が低くなるということではありません。

しかし、固定金利を始めに選ぶ方はなるべく金利を下げたいので、上記のように最初にいっぱい優遇してくれるタイプを選ぶ方が多いです。

選べる2つの優遇タイプについて説明します。

①当初期間金利優遇タイプ

当初期間金利優遇タイプとは、固定金利を選択した最初の期間だけ大きく金利を引き下げるタイプです。

最初の期間だけ金利を低くする分、当初期間終了後に再度金利を選び直したときは金利の優遇は少なくなります。

先程の例に挙げた、最初は得をするけど後から損をするタイプの優遇制度です。

りそな銀行のケースで説明します。

りそな銀行の当初期間金利優遇タイプの金利は以下のように設定されています。

・当初期間(最初に選択した金利)最大2.055%~3.255%を店頭金利より引き下げ

・当初期間終了後は最大1.655%を店頭金利より引き下げ

当初期間金利優遇タイプを選ぶ場合は、当初期間をなるべく長くした方がお得です。

りそな銀行の場合であれば、当初に最大引き下げ幅を利用できる固定期間20年を選ぶと1番お得です。

②全期間金利優遇タイプ

全期間金利優遇タイプとは、住宅ローンを組んでいる期間は固定金利と変動金利のどちらを選んでも、店頭金利からの引き下げ幅が同じということです。

全期間ずっとある程度はお得に支払えるタイプの優遇制度です。

例えばりそな銀行の場合、全期間でどの金利タイプを選んでも店頭金利から2%マイナスされます。

店頭金利 全期間最大引き下げ幅 適用金利 当初期間金利優遇

タイプの適用金利

変動金利 2.475% ▲2% 0.475% 取り扱いなし
固定金利10年 3.3% ▲2% 1.3% 0.645%
固定金利20年 4.2% ▲2% 2.2% 0.945%

当初期間金利優遇タイプのように、当初期間が終わった後の引き下げ幅が急激に低くなることがないので、長期間低金利で借入し続けることが可能です。

全期間金利優遇タイプを選べば、固定期間終了後も金利の優遇幅が減らずに済みますが、当初の金利が大幅に高くなってしまうので選ぶ方は少ないです。

結果、期間選択型の固定金利を選ぶと、当初期間終了後の金利の優遇幅が低いというデメリットが発生します。

期間選択型固定金利住宅ローンがおすすめなタイプ

期間選択型の固定金利をおすすめしたい方のタイプをお伝えします。

住宅ローンの金利の動向を読み取ることができる

期間選択型の固定金利は、期間終了後に金利タイプを再度見極める必要があります。

全期間固定金利の場合は金利を意識する必要はないですが、期間選択型固定金利は最低でも1回以上は金利を再検討しなければなりません。

住宅ローンを組む時は住宅会社の営業マンが身近にいたので気軽に相談ができました。

しかし、住宅ローンが始まってからは、自分で決める方がほとんどです。

住宅ローンの金利をチェックして、適切な判断ができそうな方は、期間選択型固定金利がおすすめです。

固定金利の安定さと、変動金利の金利の低さのどちらも味わいたい

固定金利と変動金利のどちらの良さも味わいたい方は、期間選択型固定金利がおすすめです。

変動金利を選んでも後々固定金利に変更することはできますが、当初期間金利優遇タイプの変動金利は適用できません。

変動金利を選んだ方は、後から固定金利に変更しても金利が高いので、結局ローン完済時まで変動金利で返済してしまう方も多いです。

変動金利の低金利に加えて、低い金利で固定金利の安定さを得たい方は、期間選択型固定金利を選択しましょう。

②全期間固定金利の住宅ローンとは

次に、全期間固定金利のメリット・デメリット、おすすめなタイプをお伝えします。

全期間固定金利の住宅ローンを選ぶメリット

全期間固定金利の住宅ローンを選ぶことによるメリットをお伝えします。

全期間の住宅ローンの支払金額がわかるので安心

大きな特徴は、全期間で住宅ローンの支払いが変わらないという点です。

日本で働いている場合、年功序列の給与体系の会社が多く存在しています。

年功序列であれば長く働くほど給料が上がるので、住宅ローンを組んだときに支払えると感じた返済額であれば、将来的にも支払っていける可能性が高いです。

変動金利や期間選択型固定金利では、返済額が増加する可能性があるので、返済していくうえでの安心感はあまりありません。

全期間固定金利ならではの大きなメリットです。

将来設計が立てやすい

住宅ローンを借りている全期間で返済額が同じだと、将来の設計を立てやすいというメリットもあります。

返済額が決まっていると貯蓄額も明確に決めることができるので、子供のための資金や住宅ローンの繰り上げ返済も計画的にできる可能性が高いです。

また、フラット35の商品の中でも特に性能が高いフラット35Sの建物を建てると、最初の10年間は0.25%の金利の引き下げの優遇を受けることができます。

0.25%金利が引き下がった場合の返済額のシミュレーションをしてみます。

条件:「フラット35S 機構団信あり」3,000万円借入、期間35年、金利は2020年6月現在

金利 返済額(月々) 返済額(年間)
1~10年目 0.97% 84,266円 1,011,192円
11~35年目 1.22% 86,825円 1,041,900円

参考ページ⇒全宅住宅ローン|フラット35S 金利情報

フラット35とフラット35Sでは、10年間で約30万円の金利の差がでます。

ハウスメーカーで建てる建物であれば、ほとんどの建物が標準仕様でフラット35Sの基準に適応しています。

フラット35Sであれば、全期間固定金利の安心感だけでなく、低金利のお得さも味わえますのでおすすめです。

10年間で浮く30万円も貯蓄に回して、安定した将来設計を立てましょう。

全期間固定金利の住宅ローンを選ぶデメリット

全期間固定金利の住宅ローンを選ぶ上でのデメリットもお伝えします。

金利が高い

最大のデメリットは金利が高いことです。

前項でもお伝えした通り、フラット35の金利は以下の通りです。

・フラット35:全期間1.22%

・フラット35S:1~10年目0.97%、11~35年目1.22%

変動金利だと、どこの金融機関でも1%を切っているのはもちろんのこと、低金利のネット銀行では0.5%を切っている金融機関すらあります。

全期間固定金利は返済額が変わらない安心を、金利というお金で買っているのです。

金利の変動がないと損をする

全期間固定金利は住宅ローンを借入している全ての期間で返済額が同じです。

しかし、変動金利も35年間でほとんど金利の変動がない場合は返済額が変わりません。

変動金利が全く変わらない可能性は低いですが、少ししか変わらない可能性はあります。

すると、全期間固定金利で組むと最初の金利が高いので結果的に損をする可能性があるのです。

とにかく金利で損をしたくないと考えている方は、全期間固定金利を選ぶことはおすすめしません。

全期間固定金利の住宅ローンがおすすめなタイプ

期間選択型の固定金利をおすすめしたい方のタイプをお伝えします。

安定した貯蓄計画をしたい

毎月安定した貯蓄計画を立てて実行したい方には全期間固定金利がおすすめです。

返済額に変動がないので、将来的な支出を考えた上で貯蓄をすることが可能です。

全期間固定金利を選択した方は、ファイナンシャルプランナーに相談して、住宅ローン完済までの貯蓄の計画を立ててもらってもいいでしょう。

収入にあまり変動がない

今後の収入にあまり変動のない方にも全期間固定金利はおすすめです。

期間選択型固定金利や変動金利の場合は、返済額に変動がある可能性が高いので、収入を増加させてもしものために備えておく必要があります。

しかし、全期間固定金利には住宅ローンに対するもしものために備える必要がありません。

今後収入にあまり変化がないとしても、住宅ローンを借り入れる時点でやりくりをしていけそうであれば、住宅ローン完済まで生活はしていけます。

しかし、子供の養育費や怪我・病気で思わぬ出費が重なる場合もありますので、貯蓄はしっかりできるような額で住宅ローンは組むようにしましょう。

変動金利より固定金利の住宅ローンの方がいい2つの理由

変動金利より固定金利をおすすめするポイントは2つです。

①将来の設計を立てやすい

固定金利を選択すると、将来の貯蓄設計がしやすいです。

直近の支出を安定させたい方は、金利の低い期間選択型固定金利を、長い将来の支出を安定させたい方は長期間の固定金利をおすすめします。

②支払いへの安心感がある

固定金利を選択すると支払いへの安心感が変動金利と比べて大きいです。

変動金利の場合は金利が上がると、半年ごとに住宅ローンの支払いに反映されてくるので、常に金利の状況をチェックする必要があります。

また、金利の動向は専門家でも中々読むことは難しいです。

住宅ローンを借りた何の知識もない方が、金利の動きを読むことはほぼ不可能と言えます。

すると、多くの場合は金利が上がった後に固定金利に切り替えようと考えるケースがほとんどです。

しかし、変動金利が上がる前に固定金利が上昇しますので、固定金利に切り替えても結局損をしてしまうケースも多々あります。

固定金利の中でも全期間固定金利を選んでおけば、金利上昇に注目する必要はないので、自分達の将来設計に沿って安心して生活を送ることができます。

期間選択型固定金利でおすすめ金融機関

期間選択型固定期間を選ぶ上でおすすめな金融機関をご紹介します。

10年間の固定金利を選んだ時、低金利な金融機関は以下の通りです。

(2020年6月現在)

金融機関名 区分 10年間固定金利
auじぶん銀行 ネット銀行 0.55%
ソニー銀行 ネット銀行 0.55%
イオン銀行 ネット銀行 0.62%
ジャパンネット銀行 ネット銀行 0.62%
りそな銀行 メガバンク 0.645%

ほとんどがネット銀行です。

地方銀行の変動金利よりも低金利で借り入れできる可能性もあります。

次に20年固定を選んだ時の低金利な金融機関です。

(2020年6月現在)

金融機関名 区分 20年間固定金利
りそな銀行 メガバンク 0.945%
auじぶん銀行 ネット銀行 0.951%
ソニー銀行 ネット銀行 1.004%
三菱UFJ銀行 メガバンク 1.19%
ジャパンネット銀行 メガバンク 1.24%

10年間固定金利の倍近い金利です。

20年の固定金利を選ぶのであれば、全期間固定金利を選んだ方が個人的にはおすすめです。

全期間固定金利でおすすめな金融機関

全期間固定金利で条件のいい金融機関をお伝えします。

金融機関名 区分 長期間固定金利 団信の有無
ARUHI 住宅ローン専門金融機関 0.84% 団信なし
楽天銀行 ネット銀行 0.84% 団信なし
住信SBIネット銀行 ネット銀行 0.89% 団信あり
優良住宅ローン 住宅ローン専門金融機関 1.04% 団信あり
みずほ銀行 メガバンク 1.2% 団信あり

みずほ銀行以外の金融機関はフラット35の商品がランクインしました。

それぞれ団信加入ありなしや団信の内容によって金利差があります。

しかし。

フラット35の金利は自体は住宅金融支援機構が発表する毎月の金利に基づいていますので、ベースの金利は同じです。

(2020年6月現在)

まとめ

固定金利は、安定や安心を求める日本人の心理に寄り添った金利プランです。

近年、住宅ローンの金利はとても低いので、フラット35のような全期間固定金利を選択する方も増えてきています。

金利が低くなってきた分、より低い金利の金融機関を探して変動金利で住宅ローンを組むことも1つの方法です。

しかし、将来の事を考えて安定した固定金利を選ぶこともとても大切になってきます。

マイホームは、建てることが目的ではなく住んでから充実した暮らしを送ることが目的です。

自分達のライフスタイル・収入・将来設計に合った金利タイプを選択していきましょう。

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