建売住宅で欠陥住宅を購入しないために!~見分け方や買ってしまった後の対処法(損害賠償等)まで徹底解説

せっかくの購入したマイホーム。

ですが、不運にも欠陥が見つかる場合もあります。

購入前に欠陥を見つけることは大事です。

ただ、住み始めてから見つかるものもあります。

現在は欠陥に対処する制度も整備されてきました。

購入前のチェックポイントと購入後に見つかった欠陥に対処する方法を知っておけば、ほとんどの建物の欠陥には対処できます。

万一に備えて勉強しておきましょう。

もくじ

建売住宅には欠陥が多いのか?

建売住宅と聞いて、悪いイメージを持つ人もいます。

施工がいいかげん、欠陥が多い、概ねこうしたネガティブなイメージです。

確かにかつては悪いイメージそのままの建売住宅が存在しました。

ここではそんな悪いイメージについてその出どころや現在の建売住宅の現状についてお話しします。

かつてよりはかなりよくなっているのです。

「建売住宅に欠陥が多い」というイメージは何故作られたのか?

確かに昭和の頃には建売住宅は欠陥が多いイメージがあり、実際に欠陥も多くありました。

大量供給が優先され、品質は二の次だったためです。

法律や規則も未整備、チェック体制も今ほどではありません。

いわば建物の品質が野放しの状態でした。

また、かつては、家は職人気質の大工さんがつくることが当たり前だったのです。

大工さんは地元で何年もやっている人で変な仕事はできません。

それが顔の見えないメーカーの職人さんが建売住宅を建設するようになります。

こうしてよく知らない人たちが粗悪な材料で建てる家、それが建売住宅のイメージとなってしまいました。

建売住宅の安全性を保証するための現在の法律

平成の時代を経て、建売住宅のイメージは相当改善されました。

昭和のころのような重大な欠陥は少なくなっています。それは法律の整備による影響も大です。

建築基準法の耐震基準は年々厳しくなっています。

建築確認制度の運用も厳格になり、ほとんどの住宅が完了検査を受けるようになりました。

品確法という法律では、住宅の構造部分や雨水の侵入を防ぐ部分には10年間の保証をつけることが義務付けられています。

こうした努力もあり、建売住宅をとりまく環境は大きく変貌をとげたのです。

建売住宅に占める欠陥住宅の割合

建売住宅に占める欠陥住宅の割合についてきちんとした統計はありません。

古くは建売住宅の8割には欠陥がある、とまで言われていました。

8割というのは現在では大げさな数字です。

建物の根幹にかかわるような致命的なミスはほとんどありません。

ですが、小さな施工ミス、欠陥は人が造るものである以上排除できていないのが現状です。

よくある建売住宅の欠陥事例

少なくなってきたとはいえ、建売住宅の欠陥がなくなったわけではありません。

建物が倒れてしまうような致命的な欠陥は少ないものの、建物の設計通りの性能が発揮できないような欠陥はあるものです。

ここでは典型的な建売住宅の欠陥事例をいくつかご紹介します。

不燃材の施工不足

住宅でもっとも恐ろしいもののひとつに火災があります。

住宅は火災や地震の被害に遭わないように進化してきました。

現在の住宅は燃えにくくなるように石膏ボードのような不燃材が施工されています。

不燃材は家を覆うように全体に施工されていないと意味がありません。

細かいところや目立たないところで施工されていないケースがあります。

天井裏やユニットバスの上部を確認することで判明するのです。

断熱材の欠損

現在の住宅は壁の内部に断熱材が充填されています。

断熱材によって夏の暑さや冬の寒さから守るのです。

また、エアコンの効きをよくしています。

この断熱材を入れていない場合があるのです。

これでは穴の開いたコートを着て外を歩くようなもので断熱材の効果が十分に発揮できません。

雨漏り

雨漏りは深刻な欠陥にあたります。

雨漏りの原因は天井や壁の防水が不完全なことです。

雨漏りが問題なのは、水が浸入することによって柱が腐食する、断熱材が水を吸って効力がなくなる等の被害が発生します。

さらに厄介なのは具体的な漏水箇所を特定するのが困難なのです。

それだけ雨漏りは厄介な欠陥になります。

買う前に見極めたい!建売住宅の欠陥の見分け方

建売住宅の場合、内覧は一度か二度程度。

それで建物のすべてを確認するのは難しいものです。

現地では必ず確認したいチェックポイントを絞ってみました。

また、契約書やアフターサービスを確認して万一欠陥があった場合の備えも大事です。

現地と書面での確認事項についてまとめました。

建売住宅の内見で必ず確認したいチェックポイント5つ

建売住宅では多くの場合内見が可能です。

真新しいクロスや床、窓ガラスなどに目がいってしまいます。

ですが、営業担当のいる内見時しか確認できないこともあるのです。

今回は建売住宅の内見で必ず確認したいチェックしたいポイントを5つあげてみました。

どれも重要なポイントです。

ひとつずつ見ていきましょう。

設計図面

内見で見えるものは建物ばかりではありません。

多くの内見現場では、詳細な設計図面が 置いてあります。

壁の厚さ、建具の配置、寸法など、その家のすべてが記載されているのです。

ですが、設計図面を見て自分で判断できなくても大丈夫。

わからない点は営業担当者に質問しましょう。

その建売住宅の担当者ならば大抵のことは答えてくれます。

不明な点は後日回答してもらいましょう。

現地を見ながら担当者に質問できる機会は多くありません。

ぜひ活用しましょう。

水回り

キッチン、バス、トイレ、洗面所は重点的に確認しましょう。

配置や動線、設備の大きさ等確認すべき箇所が目白押しです。

狭小な敷地に建てたために無理な動線になっている建売住宅もあります。

無理なレイアウトになっている物件もあるものです。

水回りは毎日利用する設備です。

最優先で確認しましょう。

建具

窓や扉、引き出し等はすべてしっかり開閉しましょう。

かなり少なくなっていますが、建付けの悪いサッシや扉があるものです。

万一不具合を発見したら、すぐに営業担当に知らせてください。

商品なのですぐに対応してくれます。

これが引き渡し後だと、対応が遅れることがあるのです。

建具の不具合は生活のストレスになります。

事前の確認が重要です。

天井裏

生活を始めると、天井裏をのぞく機会はありません。

見たくても脚立やはしごが必要で危険な場合もあります。

担当者にお願いして見せてもらいましょう。

確認すべきは断熱材です。

天井にも断熱材が施工されています。

軒から垂れ下がっていたり、隙間があったりすると効果を発揮しません。

居室内の断熱材は確認できませんが、天井裏は建物の内部が見える場所なのです。

床下

天井裏と同様に床下も見せてもらいましょう。

点検口や床下収納から確認できます。

見るべきは断熱材とコンクリート面のゴミです。

断熱材は天井裏と同様に床面から外れていないかを確認します。

問題はコンクリート面です。

コンクリートの基礎上にゴミや断熱材のカスなどがないか確認しましょう。

このあたりの清掃がきちんとできていないのはマイナスポイントです。

極端な話、見えない部分は手を抜いている可能性すらあります。

住宅性能評価書が付いているか確認する

住宅性能評価書とは、第三者の専門家がその住宅の性能をチェックしたレポートのことです。

その住宅の設計や建築に携わっていない専門家の意見ですので客観性があります。

この住宅性能評価は設計図書を確認して行なう設計性能評価と、建物の現物を見て行う建設性能評価があります。

建売住宅では設計性能評価を受けている建物が多い印象です。

まずはこの住宅性能評価書があるかどうか確認しましょう。

売買契約書の瑕疵担保責任を確認する

瑕疵担保責任とは、雨漏りのような通常は発見できない陥に対して売主が負うべき責任のことです。

建売住宅の場合、売主が宅建業者であることが多いので、少なくとも引き渡しの日から2年間は瑕疵担保責任を負います。

売買契約書の本文にも記載されているはずです。

さらに新築住宅の場合は、品確法により主要構造部や雨水の侵入を防ぐ箇所に10年間の保証がついています。

なお、瑕疵担保責任は2020年の民法改正で契約不適合責任と名称や内容が変更になりますので注意が必要です。

アフターサービスの期間・内容をよく確認する

法律や規則に基づいた保証以外にも、施工業者が独自に行なっている保証やアフターサービスもあります。

重要事項説明時や契約時に説明があるのでよく確認しておきましょう。

また、先ほどの住宅性能評価書があると施工業者とのトラブルが発生したとき、住宅専門の仲裁機関が間に入ってくれます。

1万円程度の申請料で専門家の仲裁を依頼することも可能です。

住宅診断(ホームインスペクション)を行う

ホームインスペクションとは住宅を診断することでいわば住宅の健康診断のようなものです。

インスペクションを受けるとその家のコンディションが把握できます。

インスペクションはまだ始まったばかりの制度ですが、依頼する業者は施工業者とは関係のない第三者にしましょう。

施工業者に紹介されたインスペクション業者では公平性が保てないケースがあるからです。

公平性や客観性が要求される調査には、利害関係のない第三者に依頼することをおすすめします。

建売住宅を買った後にもしかして欠陥かも?と思ったら…

しっかり内見をして購入しても万全とはいえません。

内見は長くても数時間しかできないもの。

生活を始めてからわかる欠陥もあります。

建売住宅を買った後に欠陥かもしれない現象を見つけたらどうすべきでしょうか。

今、おすすめするのはホームインスペクションです。

ここではホームインスペクションの概要をご紹介します。

欠陥箇所の検査(ホームインスペクション)を行う

雨漏りをはじめとする欠陥は一般の人には、雨漏りという結果はわかってもその原因まではわかりません。

また、施工会社と交渉するにもどこが不具合なのかをきちんと指摘する必要があります。

ホームインスペクションをおすすめする理由はここにあるのです。

専門家であれば一般の人よりもはるかに的確に指摘することができます。

少々費用が掛かったとしても、プロの目で見てもらったほうが解決はスムーズです。

住宅診断(ホームインスペクション)はどんな検査を行う?

ホームインスペクションは基本的に非破壊検査で目視や打診による検査です。

壁や床板をはがして内部構造までみることはしません。

その代わり、場合によってサーモカメラや超音波までも駆使して建物を診断します。

建物にダメージを与えないで行なう検査はほとんど行うことが可能です。

ホームインスペクションは購入前でも可能

ホームインスペクションは購入前の物件でも行うことができます。

購入前に仲介業者を介してホームインスペクション業者に診断してもらう旨を売主に伝えてもらうのです。

よほどの人気物件ですぐに買い手がつくような物件でない限り、新築物件ならば検査を拒否することはありません。

不具合があれば契約前や引渡し前に修繕してもらえばひと安心です。

新築の建売住宅を買った後に欠陥住宅だと分かった時の対処法

不幸にも新築の建売住宅を購入した後に欠陥住宅だとわかった場合は、その後の対処が大変です。

すでに生活が始まっている場合もあります。

契約を解除することも実際には困難です。

万一、欠陥住宅を購入してしまった場合の対処法をお話しします。

何を根拠に対処を要望するか

欠陥が見つかった場合、それをどんな根拠に基づいて対処を要求するのかを決める必要があります。

実は買主を保護してくれる法律や制度が数多く存在するのです。

その中から自分にとって最も都合のよいものを選びます。

これらの制度は買主が持つ権利ですので気兼ねする必要はありません。

アフターサービスの内容も確認する

まずはアフターサービスの内容を確認しましょう。

購入時に不動産会社から説明があったはずです。

メーカーは法律以外にもアフターサービスを定めている場合があります。

例えば電気設備は1年間、水回りは2年間といった具合です。

メーカー側としても、建売住宅には何らかの不具合が発生する可能性があることをよく知っています。

これらのサービス期間内であればメーカー側も積極的に対処してくれるのです。

売買契約書の瑕疵担保責任の内容を確認する

アフターサービスでカバーできない場合は、売買契約書を確認してみましょう。

少なくとも瑕疵担保責任の項目があります。

住宅としての機能が十分に発揮できないのであれば、それは欠陥、すなわち瑕疵です。

売主には買主が期待する機能を備えた建売住宅を引き渡す義務があります。

新築住宅を購入する人は、真新しい部屋や最新の設備に対してお金を払うのです。

売主はその期待に応える必要があります。

新築住宅の買主を守ってくれる法律

瑕疵担保責任については、民法のほか宅建業法にも規定されています。

このほか品確法にも主要構造部などには10年間の保証を付すことが義務です。

不動産売買に関する法律は消費者を保護することを目的としています。

いわば法律が買主を守ってくれるのです。

こうした法律をあらかじめ知っておくと、もしもの時でもあせらずに済みます。

補償・修繕の方法を検討する

もし、建売住宅で不具合が発生した場合は、契約解除をはじめ、損害賠償請求・修補請求等が考えられます。

取り換えや補修で済むものであれば修繕で済ませることが一般的です。

ここでは修補請求やその内容についてお話しします。

売主業者・施工業者に損害賠償請求・修補請求を行う

売買契約書に損害賠償や修補請求について記載があれば、この条項に基づいて売主側の不動産会社や施工業者に対して損害賠償請求や修補請求を行います。

彼らに責任をもって建売住宅がきちんと機能するようにしてもらうのです。

新築の建売住宅に大きな欠陥があると信用問題にもなります。

多くの会社は修補請求には応じてくれるものです。

修補請求できる内容とは?

多くの場合、契約書にその範囲が記載されています。

メーカー側からすると、損害賠償請求や契約解除をされることは避けたいものです。

このため、不具合箇所の補修や交換、取り換えなどで済ませたいと考えています。

初期不良であれば、かなり広範囲の物品を補修するよう請求可能です。

このほかはアフターサービス基準に示された期限内での対応となります。

スムーズに解決できない時の対処法

トラブルの中には残念ながらこじれてしまう案件もあります。

そうした場合はどのように解決すべきか、わかりにくいものです。

まずは専門家や相談窓口に相談、それでも解決しなければ弁護士や裁判所に依頼して法律的に解決することになります。

不幸にもトラブルがスムーズに解決できない場合の対処法のお話です。

専門家・専門窓口へ相談する

建築の問題は一級建築士にも相談することが可能です。

金銭が絡んだり、法律的だったりすると弁護士に相談します。

専門家以外の窓口は以下のとおりです。

・消費生活センター・国民生活センター

・公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)

・法テラス

建築士や弁護士のあてがない、公正な立場から助言が欲しい場合にはこれらの窓口が有用です。

紛争処理機関や訴訟で解決する方法も

住宅性能評価書を交付されている住宅については、指定住宅紛争処理機関の助言を受けることができます。

手数料1万円を払えばかなり広範囲な助言を得られるのです。

指定住宅紛争処理機関は訴訟の段階まで面倒をみてくれます。

指定住宅紛争処理機関でなくとも、弁護士の助言を仰ぎながら、訴訟を起こすことも可能です。

中古住宅で欠陥が見つかった場合は新築住宅とは異なるの?

中古住宅は新築住宅ほどのアフターサービスがついていません。

売主もどれくらい建物や設備がもつのかわからないからです。

価格を値引いての売買や瑕疵担保期間を短くするといった対応が考えられます。

瑕疵担保期間が短いことも

売主が宅建業者以外の場合は、築年数が経過した物件は合意のうえで瑕疵担保期間を短くすることがあります。

長く使用していない建物の場合、売主でもどこに不具合があるかわからないためです。

個人間での売買で中古住宅の場合、瑕疵担保の期間は1か月から3カ月程度になります。

設備は初期不良に対応

中古住宅の場合も基本的には瑕疵担保責任やアフターサービスで対処します。

しかし、中古住宅の場合は引き渡し時にはきちんと動いていても、すぐに壊れてしまうものもあるのです。

例えばボイラーが引き渡し後1か月で動かなくなってしまうことも。

設備については1週間から2週間程度の保証期間が設定されていることがあります。

ですが、これも初期不良をカバーする程度です。

まとめ

メーカーとしても100%の建物を目指しているはずですが、どうしても施工ミスや欠陥が発生してしまいます。

それらを見つけ対処することも必要です。

幸い、欠陥に対しての制度はかなり整備されてきました。

また、SNSやネットの発展でメーカーが不誠実な対応を取ることもリスクです。

もし欠陥が見つかった場合には、ここに挙げた方法を駆使して対処しましょう。

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