住宅ローンの平均返済期間は?延長・短縮する方法や注意点も解説

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<記事の情報は、2023年9月7日時点のものです>

住宅ローンの返済期間は何年で組みますか?という質問に対して、20代~30代の方のほとんどが35年で組むと答えると思います。

ではなぜ、35年という中途半端な年数で組む方が多いのでしょうか。

  • 友達もみんな35年で組んでいたから?
  • 営業マンが35年ローンでシミュレーションをしていたから?

そんな単純な理由で返済期間を決めてしまってはいけません。

借入額や月々の返済額を細かく気にする人は多いですが、20代~30代のご夫婦で返済期間にこだわる人はほとんどいないのが現状です。

返済期間を考えることによって、返済の負担や生活の質が大きく変わるかもしれません。

今回の記事を読むことで、返済期間によるメリット・デメリットと、あなたは住宅ローンを長く組むべきか短く組むべきなのかがわかってきます。

本日はあまり注目されないけどとても大切な、住宅ローンの返済期間について考えてみましょう。

また、解説に入る前に家づくりを失敗させないために1番重要なことをお伝えします。

それは、1番最初にマイホーム建設予定に対応している住宅メーカーからカタログを取り寄せてしまうこと。

これから30年、40年と生活をするマイホーム。絶対に失敗するわけにはいきません。

家を建てようとする人がよくやってしまう大きな失敗が、情報集めよりも先に住宅展示場やイベントに足を運んでしまうこと。

「とりあえず行ってみよう!」と気軽に参加した住宅展示場で、自分の理想に近い(と思い込んでいる)家を見つけ、営業マンの勢いに流され契約まで進んでしまう人がかなり多いのです。

はっきり言って、こうなってしまうと高確率で理想の家は建てられません。

もっと安くてもっと条件にあった住宅メーカーがあったかもしれないのに、モデルハウスを見ただけで気持ちが高まり契約すると、何百万円、場合によっては何千万円という大きな損をしてしまうことになるのです。

マイホームは人生の中でもっとも高い買い物であり、一生の付き合いになるわけですから、しっかりと情報収集せずに住宅メーカーを決めるのは絶対にやめましょう。

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それではここから、詳しく解説をしていきます。

住宅ローンの返済期間は最長何年?

住宅ローンの最長の返済期間は、金融機関と借りる人によって決まります。

金融機関は住宅ローンの最長の借入期間の条件を定めていて、最長35年と設定している金融機関が多いです。

借りる人は定められた期間内で借りればいいので、最長の35年で組むべきというきまりは全くありません。

また、借りる人の年齢によっても最長の返済期間が限られてきます。

金融機関は返済期間の他に完済時の年齢も設定しています。

完済時の年齢によっては、35年の返済期間では住宅ローンを組めない場合もあるのです。

それでは、最長の返済期間について詳しくお伝えします。

最長35年が一般的

お伝えした通り、多くの金融機関では最長35年の住宅ローンを販売していることが多いです。

もう少し長い返済期間を設定している金融機関もありますが、多くはありません。

ではなぜ金融機関は35年と定めることが一般的になったのでしょうか。

金融機関の考えは次の2つです。

①定年後も退職金と年金でローン返済が可能

金融機関が住宅ローンを取り扱い始めた1980年代頃は60歳が定年で、定年退職後にはすぐに退職金と年金が受け取れました。

そこで、借主は老後もある程度の収入が見込めるため、定年後でも支払いができるだろうと金融機関は考えたわけです。

②平均寿命までに払い終わる返済期間にする

1980年代の平均寿命は73~75歳でした。

そこで金融機関は、30代で35年間の住宅ローンを組むとちょうど平均寿命あたりで返済が終わると考えたのです。

なんとも現実的な話ですね。

死ぬ間際まで住宅ローンの支払いがあると思うと悲しくなります。

2つの理由から、最長35年ローンという数字が導き出されました。

しかし、現代では定年の年齢も60歳を超える企業が多いですし、年金の受給年齢も65歳に変更されました。

そして、年金の受給額も年々低下しています。

時代は変化しているのに住宅ローンの返済期間への考えは変えなくていいのでしょうか。

そんなことはないですよね。

定年退職後に住宅ローンを返済できるかわからない今の時代だからこそ、35年の住宅ローンについてしっかりと検討する必要があるのです。

完済時の年齢による

次に完済時の年齢について説明します。

借りる人の完済時の年齢は、80歳未満と設定している金融機関が多いです。

80歳未満とは、完済するときに79歳ならいいけど80歳ではダメだよという意味です。

例えば44歳の人が35年のローンを組むと完済時は79歳なので大丈夫ですが、45歳の人がローンを組むときは34年しかローンは組めません。

金融機関が35年のローンを組める商品を持っていても、借入する人の年齢によっては最長の返済期間は短くなります。

ちなみにソニー銀行では完済時年齢が85歳未満ですので、49歳の人でも35年の住宅ローンを組むことが可能です。

ソニー銀行以外にも、完済時の年齢を引き上げる金融機関も徐々に増えてきています。

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住宅ローンの返済期間の平均は?

2018年の住宅金融支援機構のアンケート調査では、住宅ローンの返済期間の平均は26.7年です。

予想よりも短いと感じた方が多いのではないでしょうか。

しかし、2015年と2018年を比較すると平均の返済期間は1年以上伸びていて、35年の住宅ローンを選ぶ人の割合も14%近く増えています。

さらに、2018年では30年~35年で組む人が全体の63%を超えており、半数以上の人が長期間で住宅ローンを組んでいます。

近年は長く返済期間を設定する人が多いようです。

参考資料⇒2019年度 民間住宅ローンの貸出動向調査

住宅ローンの返済期間によるメリット・デメリット

住宅ローンの返済期間によるメリットとデメリットをお伝えします。

返済期間の長い短いにはそれぞれのメリット・デメリットがありますので、どちらがいいという断定的なおすすめはできません。

自分達の生活スタイルや金銭面によって適切な返済期間を選ぶ必要があります。

返済期間が長い

まず、返済期間が長い場合のメリット・デメリットをご紹介します。

今回説明する返済期間が長い住宅ローンとは35年ローンのことです。

35年ローンと25年ローンの比較を数回出しますが、25年ローンは返済期間が短いと考えてください。

返済期間が長い時のメリット

返済期間を長くしたときのメリットをお伝えします。

・月々の返済額を低く出来る

返済期間が長いと、月々の返済額は低くなります。

例えば、3,000万円を借入したとします。

35年という長期間でローンを組んだ場合、支払い回数は420回です。

しかし25年で組んだ場合、支払い回数は300回です。

120回も回数が違います。

回数が少なくても、返済する額は同じなので35年ローンの方が月々の負担は少ないです。

実際にシミュレーションをしてみます。

条件:借入額3,000万円、金利1%

総支払い回数月々の支払額
35年ローン420回  84,685円
25年ローン300回113,061円

月々の支払額は35年ローンの方が3万円弱低いです。

・借入可能額を増やすことができる

返済期間が長いと借入額を増やすことができます。

なぜなら、借入額は返済負担率を元に決められているからです。

返済負担率とは、借主の年収に占める年間返済額の割合のことです。

簡単に言うと、住宅ローンを組む人の年収の内、年間で何%までローンを組んでいいかどうかを表しています。

フラット35の審査の場合、以下のように返済負担率が定められています。

年収400万円未満400万円以上
返済負担率30%35%

年収が高い人ほど金銭的に余裕がありますので、多い金額を借りることができます。

では、期間の違いによる借入額の違いをシミュレーションします。

条件:年収500万円、返済負担率35%、金利1%

借入可能額月々の支払額
35年ローン5,166万円145,828円
25年ローン3,869万円145,811円

月々の支払額には17円の違いしかありませんが、35年ローンは支払い回数が多いので、借入可能額には1,300万円近くの差が出ます。

借入額を上げたい方は、ローンの返済期間を延ばすということも1つの手段です。

・住宅ローン控除の控除額が高くなる可能性がある

住宅ローンの返済期間を長くすると、住宅ローンの控除額を多く受け取れる可能性があります。

住宅ローン控除とは、住宅ローンを借り入れした人に対して、住民税や所得税を控除する制度です。

2020年5月現在は、13年間控除を受けることができます。

次の3つの項目の中で1番低かった額が控除額です。

①住宅ローンの年末残高×1%

②控除限度額40万円

③年間の所得税+住民税の額(最大で136,500円)

では返済期間による、住宅ローン控除の控除額の差を比較します。

条件:借入額3,000万円、金利1%、建物価格2,500万円、年収500万円

住宅ローンの控除額(13年間の合計)
35年ローン285万円
25年ローン272.6万円

13年間で13.6万円の違いがあります。

なぜ返済期間の長さによって、控除額に違いが出るのでしょうか。

理由は①住宅ローンの年末残高×1%が関係しています。

今回の場合、返済の期間が25年の方が、毎年多くの金額を返済しますので年末の残高が少なくなります。

年末残高×1%の額が低いともらえる金額が少なくなるので、結果的に35年ローンの方が控除額が大きくなるのです。

返済期間が長い時のデメリット

返済期間が長いことによるデメリットもありますので紹介します。

・総返済額が増える

返済期間が長い分、住宅ローンの総返済額が増えます。

住宅ローンの総返済額とは、自分が借りた額と借りた額にかかる利息を合計した額です。

返済する期間が長いと、自分が借りた元々の額(元本)がなかなか減りませんので、利息が多くかかってしまいます。

こちらもシミュレーションしていきます。

条件:借入額3,000万円、金利1%

利息額総返済額
35年ローン3,918,377円33,918,377円
25年ローン5,567,804円35,567,804円

返済期間が10年違うと、160万円以上利息に差が出ます。

銀行が長めのローンをおすすめするのも納得です。

元本に対して利息がかかりますので、元本の減りが遅い35年ローンでは25年ローンよりも多くの利息を支払わなければなりません。

・退職後に住宅ローンが残る可能性が高い

返済期間が長いほど、退職後に住宅ローンが残る可能性が高いです。

例えば、定年退職が65歳だとします。

35年ローンを組み、定年退職までにローンを終わらせるためには30歳には新居に入居しなければなりません。

引渡しを受けた時点で住宅ローンの支払いがスタートする場合が多いので、実際には20代後半から家づくりを始める必要があります。

対して25年ローンであれば、同じ65歳で定年退職でも40歳までにローンをスタートさせれば間に合います。

40歳までと聞くと、定年退職前にローンを終わらせることが出来そうと感じる方も多いはずです。

月々の返済額に余裕がある方は、返済期間をできるだけ短くすることをおすすめします。

返済期間が短い

先程までとは逆に、返済期間が短い場合のメリット・デメリットをお伝えします。

返済期間が短い時のメリット

返済期間が短い時のメリットは、返済期間が長い時のデメリットの裏返しです。

シミュレーションの数値を変えつつ検証していきます。

・早く返済が終わる

返済期間が短いと、早く返済が終わります。

定年退職の年齢に合わせて返済期間を定めれば、退職後はローンなしの暮らしを送ることが可能です。

定年退職後は収入が年金だけになる方も多いですので、毎月の返済分を生活費に充てたり、たまには旅行をしてもいいかもしれません。

しかし、35年ローンを組み定年退職後も住宅ローンの支払いが残っていると、生活の質はガラッと変わります。

もしかすると、定年退職後も別のところで働かなくてはいけなくなったり、同じ会社に再雇用してもらわないと、生活が苦しくなる可能性も高いです。

いま支払える額を考えることも大切ですが、将来支払える額かどうかも考えて返済期間を決めましょう。

・利息額が少なくなる

返済期間が短い分、利息額が少なくなります。

利息は払っても何も残らない無駄なお金なので、払わなくてもいいならばなるべく少なくしたいものです。

返済期間が短いと元本が多く減っていきますので、支払う利息額も少なくてすみます。

ではシミュレーションしていきます。

返済期間が長い時のシミュレーションでは返済期間に10年の差をつけましたので、今回は5年の差をつけてみます。

他の条件は同じです。

条件:借入額3,000万円、金利1%

利息額総返済額
35年ローン3,918,377円33,918,377円
30年ローン4,736,908円34,736,908円

5年返済期間が短いだけでも、利息額に80万円以上の差がつきます。

金利が高ければ高いほど利息額の差がついてきますので、シミュレーションしながら返済期間を決めることが必要です。

返済期間が短い時のデメリット

返済期間が短い時のデメリットもお伝えします。

こちらは返済期間が長い時のメリットの裏返しです。

シミュレーション値を変えつつ検証していきます。

・月々の支払金額が上がる

返済期間が短いので月々の支払い金額は高くなります。

将来的には返済期間が短い方がいいですが、月々の支払いが厳しい額にしてしまっては意味がありません。

必ず現在と将来どちらも支払っていける支払額と返済期間を選びましょう。

ではシミュレーションしていきます。

今回も返済期間の差は5年間です。

条件:借入額3,000万円、金利1%

総支払い回数月々の支払額
35年ローン420回84,685円
30年ローン360回96,491円

5年間短くするだけでも、月々の支払額に1万円以上の差がでます。

子育て世代に月々1万円の差は大きいです。

さらに一戸建てでは、賃貸住宅のときにはかからなかった固定資産税などの出費も毎年あります。

支払額をいくらにするかは慎重に検討することが必要です。

・貯金をしにくい

当たり前ですが、返済期間を短くすると月々の返済額が高くなりますので、貯金に回す金額は少なくなります。

もともと貯金をするのが苦手であればあるだけお金を使ってしまうという方は、あえて返済期間を短くして月々の支払額を上げた方がいいかもしれません。

しかし、ほとんどの家庭の場合は万が一の出費に備えて、計画的に貯蓄をしています。

返済期間を決めるときは月々の返済額だけを考えるのではなくて、生活費や貯金のことも頭に入れて検討してください。

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住宅ローンの返済期間を決めるときに考える8つの項目

返済期間が長い時と短い時、それぞれのメリット・デメリットをお伝えしました。

では、あなたにとって返済期間は短い方がいいのか、長い方がいいのかを考えていきます。

返済期間を決めるときに考える項目は8つです。

定年時の年齢

まず、初めに定年時の年齢は何歳でしょうか。

会社によって60歳や65歳の所もあれば、最近では70歳まで定年延長するという企業まであります。

自分が何歳まで働けるかによって、組むべき返済期間が変わります。

考えるポイント

  • 35年ローンを組んだら定年退職後も住宅ローンの支払いが残る→返済期間を縮める
  • 35年ローンを組んでも定年退職前に住宅ローンの支払いが終わる→35年ローン

職業を変える気はないか

転職をする可能性も考えましょう。

転職をする場合、キャリアアップであれば年収が上がるケースもありますが、そうでない場合は前職よりも給与が下がることも多いです。

今の年収だけで考えた場合、転職した時に支払いが苦しくなる場合があります。

また、転職して年収が下がった時は、奥様もパートで働くことができるかどうかも考えておきましょう。

考えるポイント

  • 転職をする可能性が高い→35年ローンを組んで月々の負担を減らし、万が一に備えて貯蓄をする
  • 転職をする可能性が低い→月々の返済可能額の中で返済期間を短くしていき、早くローンを終わらせる

収入は安定している、または増える予定か

収入が1年を通して安定しているか、年数が経てば年収は確実に伸びる給与体系の職業でしょうか。

営業職や自営業では、月によって大きく収入が変化することがあり、年数による増加もあまり見込めないことが多いです。

収入が不安定な職業の場合、いまの返済可能額が来年の返済可能額とは限りません。

成績が出ないときは、返済が苦しくなる場合があります。

対して公務員は、1年を通して収入が安定しており、将来的に年収がいくらになるのかまで予想がついてしまいます。

極端な例を挙げましたが、自分の職業はどちら寄りかを考えてみてください。

考えるポイント

  • 毎月の収入が安定、将来も年収は増えるだろう→月々の返済可能額の中で、できるだけ期間を短くする
  • 毎月の収入が不安定、将来の年収もわからない→35年ローンで月々の返済可能額を少なくして確実に支払える額にする、儲かった月は貯蓄へ回す

ボーナスは安定してもらえているか

ボーナスが安定してもらえていれば、ボーナス返済をして月々の負担を減らすことができます。

また、月々の返済額はそのままで、返済期間を短くすることもできます。

現在ボーナスをもらえているのか、また将来的にも安定してもらえる可能性が高いのかを考えてください。

将来の事が分からなければ、無理にボーナス返済にして期間を短くしない方がいいです。

ボーナス返済をすると、月々の返済額は変えなくても返済期間は次のように変わります。

条件:借入3,000万円、金利1%

月々の返済額ボーナス返済返済期間
ボーナス返済なし84,685円0円35年
ボーナス返済あり85,768円年2回、10万円ずつ28年

考えるポイント

  • 現在も将来も安定してボーナスをもらえる→ボーナス返済を取り入れて返済期間を短くする
  • 現在ボーナスがない、または将来もらえるか不安→35年ローンを組んで、ボーナスが出たら貯蓄する

子供の将来設計は?

子供がすでにいる方は将来のかかる費用が分かると思います。

子供がこれからの人は何人の予定なのかいくら費用がかかるのかを考えましょう。

考えるポイント

支払額の他に子供の養育費を貯蓄できる余裕がある→返済期間を短くする

支払額の他に子供の養育費を貯蓄できる余裕がない→返済期間を長くして、貯蓄へ回す

車を購入するスパン

家の次に出費の大きい買い物は車という方も多いのではないでしょうか?

さらに、車は家とは違い人生で何度も買い替えるタイミングが訪れます。

車は家と比べると1/10くらいの金額で購入ができますが、ローンの返済年数が短いため、カーローンを組む場合は大きく家計を圧迫する可能性があります。

何年に1度車を買い替えるのか、カーローンを組むのかを考えましょう。

考えるポイント

  • 車を購入する予定はない、または貯蓄から現金で購入する→無理ない返済可能額と貯蓄額を考えた上で出来るだけ返済期間を短くする
  • 車はローンを組んで購入する可能性が高い→35年ローンを組み、カーローンがあっても無理のない返済額を設定する

健康状態は良好か

自分の健康状態も考えましょう。

現在の健康状態よりも将来の健康状態について考える必要があります。

あなたの家系はガンや脳梗塞になりやすい家系なのか、みんな元気で長生きな家系のどちらでしょうか。

なぜ将来の健康状態について考えるかというと、住宅ローンには団体信用生命保険がついてくるからです。

団体信用生命保険とは借主が死亡したときに住宅ローン残高が0円になる保険です。

しかし、最近では3代疾病やガンの保障もつけている金融機関も数多くあります。

言い方は悪いですが、保証が手厚い金融機関で住宅ローンを組めば、病気になりやすい人ほど得をするのです。

最近は医療技術の発達により、ガンや3代疾病の死亡率も大幅に低下しています。

ガンなどにかかれば完治してもローン残高は0円になる金融機関も多いですので、保障内容もしっかりチェックしてください。

考えるポイント

住宅ローンの保障に関わる病気になりやすい家系→35年ローンを組んで長い間保険をかけておく

住宅ローンの保障に関わる病気の人はいない家系→なるべく短い返済期間にして、老後の負担を減らす

貯蓄ができる返済額か

住宅ローンの返済額の他にしっかり貯蓄ができるかを考えてください。

子供の養育費や車の購入費でも貯蓄の話はしましたが、他にも様々な思わぬ出費は考えられます。

返済期間を短くすることでメリットは大きいですが、やはり無理しない返済額を組むことが1番大切です。

考えるポイント

返済期間を短くしても貯蓄ができる余裕がある→返済可能額の中で、できるだけ返済期間を短くする

返済期間を短くすると貯蓄ができない→35年ローンを組んで、貯蓄もしっかりする

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住宅ローンの返済期間を後から変えることはできる?

結論から言うと、住宅ローンの返済期間を後から変更することはできます。

しかし、返済期間の短縮の手続きは比較的簡単ですが、返済期間の延長をすることは厳しい審査を突破しなければなりません。

自分都合で返済期間を延長することはほぼ不可能と考えていいと思います。

今の話を聞くと、35年ローンが人気の理由が分かると思います。

大は小を兼ねるという言葉があるように、最初35年という長い期間の住宅ローンを組んでおいて、貯蓄ができたら後から返済期間を短くすることができます。

将来の見通しが立てにくい現代社会だからこそ、返済期間を長くしてリスクを減らし、場合に応じて期間を減らすという安定したローンの組み方を選ぶ方が多いです。

それでは住宅ローンの返済期間の延長と短縮についてお伝えします。

返済期間を延長することは不可能?

まずは返済期間の延長についてです。

先程、延長することはほぼ不可能だとお伝えしましたが、一定の条件をクリアすれば返済を延長してくれる場合もあります。

フラット35が提示している条件とは次のような場合です。

・離職や病気等の事情により返済が困難になっている場合

・現在の年収が著しく減少している場合(※3つの条件がありどれかに該当している場合が対象です。)

・返済方法を変更すれば、今後の返済が継続できる場合

参考サイト⇒ 返済方法の変更例|フラット35

上記の3つ全てをクリアできないと、返済期間の延長はできません。

自分都合での延長はほぼ不可能と説明して理由がわかっていただけたかと思います。

他の金融機関も基準は違いますが近い条件を提示されることが多いです。

また、基準を満たしていても審査に時間がかかるケースも多いですので、早めに手続きを進めましょう。

返済期間を短くする繰上返済とは

次に返済期間を短くする方法です。

返済期間を短くするためには、繰上返済を行う必要があります。

繰上返済とは、まとまった金額が貯蓄出来たら一気に返済をして、期間を短くする方法です。

繰上返済は、期間短縮型と返済額軽減型の2つのタイプを選べます。

ローンの残債がある間は何度繰上返済しても構いません。

35年ローンを組んで返済額の負担を減らし、繰上返済のために貯蓄をする計画的な家庭も多いです。

繰上返済の期間短縮型でシミュレーションをしていきます。

4つのパターンで比較しました。

条件 当初借入額3,000万円、金利1%、35年ローン

繰上返済の額短縮期間トータル返済期間
15年目に繰上返済200万円2年4ヵ月32年8ヵ月
15年目に繰上返済300万円3年6ヵ月31年6ヵ月
20年目に繰上返済200万円2年3ヵ月32年9ヵ月
15年目と20年目に繰上返済1回に100万円ずつ2年3ヵ月32年9ヵ月

まず①と②ですが、同じタイミングで繰上返済するのであれば、当然繰上返済の額が大きい②の方が返済期間が短縮できます。

次に①と③ですが、繰上返済の額は同じで繰上返済をするタイミングを5年遅らせました。

すると、①の方が1ヵ月だけ短縮時間が短くなります。

理由は、②は繰上返済のタイミングが遅い分、利息がかかっているからです。

繰上返済は元々借入していた額に対して返済が行われますので、繰上返済をすると元本が減ります。

元本が早いタイミングで減ると、元本にかかる利息も少なくなるので得が大きくなるのです。

繰上返済をするのならばできるだけ早く、大きな額を返済することが鉄則です。

しかし現在は住宅ローン控除が13年間適用されるので、ローン残高を考えて住宅ローン控除の期間が終わってから繰上返済をする方が得をする場合もあります。

どのタイミングで繰上返済をすると得なのかは条件によって様々です。

銀行マンやファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。

最後に④について検討します。

早く繰上返済をした方が得になることが分かったので、15年目に100万円を繰上返済して、さらに20年目に100万円繰上返済をしたケースです。

結果は①の方が1ヵ月返済期間が短くなり、③とは同じ結果になりました。

100万円ずつでは元本の減りが少ないので、利息の減りも少なく期間があまり短縮されません。

また、繰上返済は店頭で手続きする場合、手数料がかかります。

④では繰上返済を2回行うので、手数料も2回かかるので損です。

ネットバンキングでは繰上返済の手数料0円の金融機関も多いので、こまめに繰上返済したい方は、ネットバンキングをおすすめします。

繰上返済の鉄則は、一気に早くです。

住宅ローンを組む時に返済期間を短く出来なかった方は、貯蓄額を考えて計画的に繰上返済をすることをおすすめします。

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まとめ

住宅ローンの返済期間についてお伝えしました。

どちらにも魅力があり、どちらにもリスクがあります。

あなたには、短い返済期間と長い返済期間のどちらが向いていたでしょうか。

長い返済期間がおすすめの家庭

  • 月々の返済をなるべく抑えたい方
  • 定年退職までに住宅ローンの支払いが終わる方
  • 退職後も副業などで収入が見込める方

短い返済期間がおすすめの家庭

  • 夫婦共働きで金銭的に余裕がある方
  • 定年退職までにローンを終えたい方
  • 月々の返済額を多くしてでも、無駄な利息を払いたくない方

収入や月々の支出は家庭によって違うので、おすすめの返済期間も様々です。

どうしても返済額は抑えて、返済期間を短くしたい方は、建築費用を見直す必要があります。

今も未来も無理のない返済期間を選び、素敵なマイホームライフをスタートさせましょう。

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