人気のスモールハウスとは?種類やメリット・注意点などを詳しく解説します

「スモールハウス」という言葉をきいたことがあるでしょうか。

実は今、トレンドに敏感な層を中心に、住宅業界で注目されているキーワードなんです。

スモールハウスとは、その名の通り「小さな家」。

延床面積3坪~5坪と極端に小さな家で、断捨離やミニマルライフといったキーワードが流行するのに合わせて、「持たない暮らし」が一つのスタイルになり、ここ数年若い世代を中心にブームとなっています。

スモールハウスといっても、車で移動できるタイプや木の上に建てるものなどさまざまなタイプがあります。

都心に住宅を買うのとは全く異なるライフスタイルを送れるため、隠れ家や別荘感覚で手に入れる人も多いようです。

とにかく小さいことが特徴で、それがさまざまなメリットを生んでいます。

その気になれば自作も可能とあり、DIY好きな人にとっても魅力の多い住宅です。

では、実際に建てるとしたらどのような家が建つのでしょう。

自作の場合はどのように作るのでしょうか。

また、メーカーに依頼するならどこがいい?など、スモールハウスについて気になることをまとめました。

スモールハウスという言葉を初めて聞いたという方にとっても、もしかしたら選択肢の一つになるかもしれません。

スモールハウスとは?

スモールハウスとは、一般的に延床面積3~5坪の住宅をさします。

15坪以下の住宅を狭小住宅と呼ぶことがありますが、スモールハウスは駐車場1台分の広さで建てられてしまうという、いわば極小住宅です。

玄関やリビング、洋室といった仕切りはなく、必要最低限の間取りと設備で構成されています。

場合によってはキッチンやバスなどはなく、家というより小屋、または部屋といった方が近いものもあります。

スモールハウスの主な4つの種類

スモールハウスは、形状やスタイルによっていくつか種類があります。

ここでは代表的な4種類をご紹介します。

タイニーハウス

タイニーハウスは2000年代初頭にアメリカで誕生しました。

「ロハス」や「スローライフ」を目指す人にとって、余計なしがらみから解放されて自分らしく生きるというライフスタイルと、荷物を極力少なくし小さなスペースで生きるという住宅がマッチしたのです。

さらに2007年にサブプライム住宅ローンが破綻、翌年にはリーマンショックが起き、世界的にも消費の仕方が見直されるようになりました。

そんな背景で生まれたタイニーハウスは、最小限のお金と時間で家を建て、暮らしに合わせて手を加えながら自分らしく過ごすという考え方を体現したものと言えます。

延床面積は6~9坪程度。

価格は100万円前後のものが多いですが、素材や設備、機能にこだわったものでは800万円程度するものもあります。

トレーラーハウス

トレーラーハウスは、スモールハウスの中でも古い歴史を持っています。

皆さんのご想像の通り、車をベースに作られた住宅です。

必要に応じていつでも、どこでも移動できるので、まさに自由を絵に描いたような住まいです。

一方で常に移動し続けるキャンピングカーと異なり、キッチンやバス、トイレなどの設備を完備しています。

配線工事を行えば電気も使えます。

トレーラーハウスの最大の特徴は、法律上建築物とみなされない点です。

常にタイヤの上に設置されていてすぐに移動でき、公道を走れるものであれば、住宅ではなく車両扱いとなります。

そのため、住宅建築に不可欠な建築確認や基礎工事が不要で、固定資産税や不動産取得税がかからないというメリットがあります。

コンテナハウス

コンテナハウスとは、船便や貨物列車などで使われる輸送用のコンテナを用いて作る住宅です。

食品や精密機器を運ぶこともあるコンテナは強度の高い鋼鉄製で、中身を保護できるようさまざまな気候に耐えられる高い気密性と断熱性、遮熱性を備えています。

そのため、一般的な住宅に比べても十分に快適に暮らすことができるのです。

サイズはいくつか種類があり、住宅用に利用するためには指定の素材、工法で作られたものであることが条件となります。

同じ規格のコンテナを接合することで増築も容易。

ブロックのように組み合わせて家を作ることができます。

トレーラーハウスのように瞬時にとはいきませんが、必要があればコンテナごと輸送して移動、設置が可能です。

ただし、法律上住宅の扱いとなるので、建築確認申請や基礎工事は必要です。

固定資産税も課税されます。

ツリーハウス

最後に紹介するのはツリーハウスです。

木の上に建てる小さな小屋状の住宅をいいます。

冒険小説に登場する主人公の棲みかや、子どもの頃作った秘密基地のようで、アウトドアが好きな人にとっては憧れではないでしょうか。

最近では、ツリーハウスに泊まれる宿泊施設も人気です。

ツリーハウスは、土ではなく木の上に土台を組んで建てます。

当然のことながら高さは2階以上の場所に建てます。

最も適しているといわれるモンキーポッドという南半球原産の樹木をはじめ、住宅の建材としてもなじみ深いホワイトオーク、ヒッコリー、メイプルの上に建てることが多いです。

基礎がないため、法律上の定義で建築物には該当しませんが、その代わり登記や住民票の登録ができません。

また、法律の解釈は自治体によって異なります。

建築の際には建築確認申請を出す必要があります。

スモールハウスの5つのメリットとは?

スモールハウスにはその小ささゆえ、たくさんのメリットがあります。

中でも大きなものは次の5つです。

建築費用が安く済む

ツリーハウスの建築費用は300~1,000万円。

住宅としては破格の値段で建てることができます。

住宅ローンを組まずに、キャッシュで支払うことも可能な額です。

移動が可能なトレーラーハウスであれば土地の借用・購入も不要で固定資産税もかかりません。

この価格面のメリットは相当大きいです。

「できるだけ安く、自分たちの好みの家を作りたい」という場合はもちろん、普段過ごす住宅とは別に、休暇を過ごす隠れ家や趣味を愉しむセカンドハウス、都心と地方の二拠点生活する際の住まいとしても手が届きやすい価格です。

狭い土地でも建てられる

買うにしても借りるにしても、土地を入手するのにはそれなりのお金がかかります。

スモールハウスはなんといっても10坪以下で建てられるので、普通の住宅は建てられないような狭い土地でも建てることができます。

駅から近くて便利だけど狭くて家を建てるのにはちょっと……という土地でもスモールハウスなら建築可能なので、住む場所の選択肢が広がるとも言えます。

デザイン性の高いおしゃれな家が多い

「スモールハウス」を画像検索すると、小さいながらも非常に凝ったデザインの住宅がたくさん出てきます。

実はスモールハウスを建てる施主の多くはデザイン感度が高く、おしゃれな家を建てているのです。

設計、施工を手がける工務店も建築事務所や個性的な住宅を得意とする会社が多いため、デザイン性の高い家ができます。

やり方次第で、小ささを逆手に取った斬新な間取りや、テーマがギュッと凝縮した個性的なデザインが実現します。

光熱費が抑えられる

延床面積が小さいということは、それだけ使う電力も少なくなります。

照明にしても1部屋分で済むため、光熱費を抑えられます。

キッチンやバスのないタイプなら、ガスや水道も必要ありません。

スモールハウスは初期費用だけでなく、ランニングコストも抑えられるのです。

掃除や家の維持管理が楽

何部屋もあるような大きな家は、掃除が大変だといいます。

吹き抜けがあれば柄の長いモップを使って窓枠の掃除をしなければなりません。

設備が多ければ多いほどメンテナンスの手間がかかります。

最低限の広さと設備しか持たないスモールハウスは、こうした掃除や維持管理が一般の住宅に比べて格段に楽になります。

気づいたときに気づいた場所を掃除する程度で済むので、毎日の家事のわずらわしさから解放されます。

スモールハウスを建てるのに必要な費用はどれくらい?

日本国内でスモールハウスを建てる場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。

例えば代表的なメーカーの商品だと、最も安いもので108万円、最も高いもので336万円とかなり差があります。

設備仕様のグレードや土地の有無にもよりますが、メーカーのものであれば家自体は350万円以下で購入することができます。

スモールハウスを自作することは可能?

スモールハウスは自分で作ることができます。

もちろん住宅ですから人が住めるだけの安全性、耐久性が必要ですが、専用のキットを使ったり、自分で設計したりして作る人もいます。

キットを購入すれば気軽に自作ができる

スモールハウスを自作する場合、まず考えられるのはスモールハウスの自作キットを購入することです。

自作キットは、多くの場合住宅建築を手がける建築会社が販売しています。

柱や屋根、床材といった材料が予め既定のサイズに裁断されていて、組み立てるだけで住宅が出来上がるというものです。

素人が設計し材料を用意するよりも品質が高く、デザインもログハウス風のものからスタイリッシュなものまでさまざまです。

価格は、先述したように50万円台から100万円台の間なのでリーズナブルといえるでしょう。

スモールハウスのキット価格はどれくらい?

自作スモールハウスキットの価格は、国内の一般的なメーカーのもので、52万円から114万円の間です。

ただし、別に組み立てを専門業者に依頼する場合は、工事費用がかかります。

DIYで1から自作することも可能

住宅建築に関する知識があれば、自分で1から設計を行い、オリジナルのスモールハウスを自作することも可能です。

間取りもデザインも自分好みにできるので、こだわりの多い方は向いているでしょう。

材料からすべて自分で揃え、完全DIYでスモールハウスを建てる場合、広さや仕様次第で費用は自在です。

知り合いから木材を譲ってもらっても良いし、古い自宅を解体して出た材料を再利用する、コンテナを譲り受けるなど、材料の入手経路も自由。

極端なことを言えば0円から作れます。

とはいえ建築申請やインフラの整備が必要なので、最低ラインとしては50万円くらいが現実的です。

スモールハウスを建てる際の4つの注意点とは?

スモールハウスを建てる際、覚えておきたい4つの注意点があります。

土地がない場合は「土地の購入費用」が別途必要

まず、土地を所有していない場合は、スモールハウスを建てる敷地を購入する必要があります。

小さいからと言って公共の道路上や公園内に勝手に建てるわけにはいきません。

土地の価格はエリアや立地、形状によってさまざまですが、登記上、住宅地として使える場所と農地や商業地として登録されている土地があるので注意が必要です。

また、住宅を建てるのに十分な強度がない場合、地盤改良が必要になることもあります。

広さや価格だけでなく、その土地がどんな土地であるかをよく調べて購入してください。

固定資産税などの税金は発生する

土地は固定資産ですので、購入すると不動産取得税や固定資産税などが発生します。

また住宅そのものも、トレーラーハウスのように可動式のものでない限りは固定資産と見なされ、課税の対象となります。

特に固定資産税は毎年かかるものなので、ランニングコストとして想定しておく必要があるでしょう。

事前にライフスタイルをしっかり考えておく

スモールハウスは通常の家に比べ圧倒的に狭いです。

数㎡の小さな家の中では、できることも限られてきます。

一般的な家ならできることがスモールハウスではできないということもたくさんあります。

そうした制限に不満を抱かないためには、建築の前にライフスタイルをしっかり考えておくことです。

そもそも、なぜスモールハウスを建てるのか?という、目的を明らかにしましょう。

目的がはっきりしていないと、ただただ狭い家に住むことになってしまいます。

また、設備も限られているので、狭いだけでなく不便を感じることもあるでしょう。

通常の住まいとは別の余暇を過ごすためのもう一部屋や趣味に没頭するためのこもり部屋なのか、本当にミニマムライフを始めるための自分の居住空間なのか、店舗を兼ねたスペースなのか、それによって作り方も過ごし方も違ってくるはずです。

キットで自作する場合は別途電気工事などが必要になるケースも

スモールハウスで実際に暮らすためには、キッチンやトイレ、お風呂が必要です。

電気や給排水の工事は避けて通れないでしょう。

木工工事は自分でできても、専門技術が必要となるインフラ工事はなかなか自分では難しいものです。

こうした場合、専門の業者に依頼することになり、自作キットの購入費用とは別途費用がかかることがありますので、覚えておきましょう。

スモールハウスの人気メーカー5選をご紹介!

それでは最後に、スモールハウスの人気メーカーを5つご紹介します。

それぞれ特徴があるので、納得いくまで見比べて検討してください。

無印良品

「無印良品の小屋」という名称で販売されているスモールハウス。

広さは約9㎡、一見コンテナのような箱型ですが、一辺がまるまる開口部となっていて、外とのつながりを感じられるつくりです。

屋根にはわずかに傾斜がついています。

100%国産の木材で作られていて、外壁は古くから造船技術に用いられてきた焼杉をオイルステインで仕上げ、耐久性、防腐性を高めています。

品質を重視する無印良品らしく、基礎は一般の住宅に使われるようなベタ基礎、床面はモルタルと住み心地も十分です。

沖縄県を除く全国で販売されています。

スモールハウスデザインラボ

スモールハウスデザインラボは、広島県に拠点を構えるスモールハウス専門の建築会社。

「最小限に最大限主義。」をスローガンに掲げ、機能だけでも、見た目の美しさだけでもない住宅設計を提案しています。

手がける住まいはすべてオーダーメイド。

ホームページでは、スタイリッシュな実例の数々を見ることができます。

「どんな家にしたいか」「どんな暮らしをしたいか」というヒアリングからスタートし、スケッチや模型を使ってプランニングを進めていきます。

また、銀行融資のアドバイスも行っており、初めての家づくりという人へも安心して相談できます。

近郊にお住まいの方は相談してみてはいかがでしょうか。

スノーピーク

アウトドアブランドのスノーピークが、世界的な建築家である隈研吾氏とコラボレーション。

もともとキャンプなどを楽しむ層が、より快適に、より本格的にアウトドアライフを送れるスペースとしても活用できるスマートホーム「住箱‐JYUBAKO- 」を販売しています。

車輪がついて牽引できるトレーラーハウスなので、トイレや水道はありませんが、必要な場合は自分でカスタマイズして取り付けることができます。

新潟、北海道、高知にあるスノーピークキャンプフィールドでは10,000円程度で宿泊体験ができます。

casa cago

「組み合わせる家」をコンセプトにしている建築会社casa cago。

同社の提案するプラン「casa cago CABIN」は、庭の一角に据え置く離れとして開発されたスモールハウスです。

広さは約6帖、トイレがついています。

親世帯との敷地内同居や、読書や音楽を楽しむ趣味の部屋、アウトドアグッズの収納スペースなど、多彩な使い方を想定して設計されています。

価格は税別270万円とお手頃です。

BESS

住宅メーカーBESSが提供するのは、ログハウス風のスモールハウスを自作できるキット「第三のトコロ IMAGO」。

マニュアル付きで確認申請にも対応しているので、高品質なスモールハウスを自作したいという方におすすめです。

山小屋のようなログハウスは大人も子どももわくわくします。

広さは約6帖で、離れとしても店舗や倉庫としても最適。

2タイプ共通で税込123万円で販売中です。

【Q&A】二階建てのスモールハウスはあるの?

これまで紹介してきたスモールハウスは、大半が平屋でした。

2階建てのスモールハウスもないわけではありませんが、やはり床面積を最小限におさえるというスモールハウスのコンセプトからすると、圧倒的に平屋が多いです。

2階建てにすると申請も厳しくなりますし価格も上がり、自作の難度も高くなります。

基本的にはスモールハウス=平屋と思っていて問題ありません。

まとめ

スモールハウスにはいくつか種類があり、作り方や価格もさまざまだということがわかりました。

いつもの家の他にもう一つ小屋がある、というのは考えただけで楽しそうですよね。

また本格的にミニマムライフを始めようという方には、最小限の暮らしができる最適な箱といえるかもしれません。

いくら小さくても家であることには変わりなく、それゆえ法律上の規制などもありますが、それらを含めてスモールハウスの暮らしを楽しめたら、新たな世界が広がりそうですね。

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