かつて住宅は注文住宅ばかりでした。
それから建売住宅が登場し、今では多くの建売住宅が日々建築されています。
一方で注文住宅が廃れたわけでもありません。
一定数の需要があるのも事実です。
住宅を選ぶ際には、建売住宅も注文住宅も検討します。
そして予算やライフスタイルに合わせて選択することが一般的です。
ここでは建売住宅と注文住宅のメリットとデメリットを検討し、どちらが自分に合っているのかを検討します。
また、解説に入る前に家づくりを失敗させないために1番重要なことをお伝えします。
それは、1番最初にマイホーム建設予定に対応している住宅メーカーからカタログを取り寄せてしまうこと。
これから30年、40年と生活をするマイホーム。絶対に失敗するわけにはいきません。
家を建てようとする人がよくやってしまう大きな失敗が、情報集めよりも先に住宅展示場やイベントに足を運んでしまうこと。
「とりあえず行ってみよう!」と気軽に参加した住宅展示場で、自分の理想に近い(と思い込んでいる)家を見つけ、営業マンの勢いに流され契約まで進んでしまう人がかなり多いのです。
はっきり言って、こうなってしまうと高確率で理想の家は建てられません。
もっと安くてもっと条件にあった住宅メーカーがあったかもしれないのに、モデルハウスを見ただけで気持ちが高まり契約すると、何百万円、場合によっては何千万円という大きな損をしてしまうことになるのです。
マイホームは人生の中でもっとも高い買い物であり、一生の付き合いになるわけですから、しっかりと情報収集せずに住宅メーカーを決めるのは絶対にやめましょう。
とはいえ、自力で0から住宅メーカーの情報や資料を集めるのは面倒ですし、そもそもどうやって情報収集すればいいのか分からない人も多いはず。
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また、上場企業が厳しい審査をしているのも大きなメリットです。
審査に通った優良住宅メーカーのみ掲載が許されているので、悪質な会社に騙されたりしつこい悪質営業をされることもありません。
家を建てる前には1番最初にカタログを取り寄せてしまうことをおすすめします。
また、より慎重に住宅メーカーを決めたい方には、同じく東証一部上場企業のリクルートが運営している「SUUMO」の一括資料請求サービスもおすすめです。
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それではここから、詳しく解説をしていきます。
【本記事の監修者】 宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー 大学卒業後、東証一部上場大手保険代理店へ入社。その後、大手不動産ポータルサイト運営会社へ転職。ITベンチャー企業での経験を経て株式会社Azwayを創業。 「住まい」と「ライフスタイル」に特化したWEBサービスを手掛けている。
もくじ
建売住宅のメリット・デメリット
建売住宅には、すぐに入居できるという手軽さがあります。
実際の建物を見てから購入するため新生活のイメージもしやすいものです。
一方で没個性的で、自分好みの設備や仕様にすることは難しくなっています。
ここでは、建売住宅のメリットとデメリットをまとめてみました。
メリットから詳しく見ていきましょう。
建売住宅の3つのメリット
建売住宅のメリットは次のとおりです。
- 短期間での入居が可能
- 実際の建物を見てから購入できる
- 土地も一緒に買えるので便利
ひとつずつ解説します。
1.短期間での入居が可能
建売住宅は基本的に完成品として販売されています。
このため、購入から入居までが短期間で可能です。
頭金の準備や住宅ローンの手続きなど、買主側の準備が整えば、すぐにでも引き渡しできます。
このスピード感は注文住宅では真似のできないものです。
転勤や転校で入居期限がある場合には重宝します。
2.実際の建物を見てから購入できる
完成品であるため、現物を吟味してから購入することが可能です。
何千万円もの商品を設計図面だけで購入するのに抵抗がある人もいます。
実物を見れば、広さや動線のよしあしを判断することも可能です。
今使っている家具が実際に予定のスペースに入るのかも、スケールを当てれば確認できます。
それだけ、現物を確認できることは強みなのです。
3.土地も一緒に買えるので便利
土地を探して購入、その後設計をして建物を建てる。
土地から探すと相当の時間がかかります。
その点、建売住宅は土地と建物がセットです。
外構工事もされています。
いわばオールインワンのセットなので手間がかかりません。
時間や手間をかけたくない人や不動産取引が難解だと感じる人には、建売住宅はおすすめです。
建売住宅の4つのデメリット
一方で建売住宅のデメリットは次の通りです。
- 自分好みの設備や仕様にしにくい
- 自分にとって最適な立地でない場合がある
- 予算の調整が難しい
- 個性に乏しい
それぞれ解説します。
1.自分好みの設備や仕様にしにくい
すぐにでも住める状態まで完成していることが多いため、自分で設備や仕様を選ぶことができません。
わざと未完成状態にしておき、内装などを選択できる建売住宅も中にはありますが、少数派です。
キッチンはもう少し大きくしたい、この部屋にクローゼットがほしい、といった要望は反映させることが難しくなっています。
2.自分にとって最適な立地でない場合がある
メーカー側も利便性や人気などをリサーチしたうえで建てています。
ただ、それが自分にとって最適の場所かは別問題です。
お子さんがいる場合は学区の問題もあります。
車通勤なので駅に近い必要はない人もいるのです。
自分の希望通りのエリアに建売住宅が発売されるかは運しだいとなっています。
3.予算の調整が難しい
設備や仕様の変更が難しいため、予算の調整も難しくなっています。
メーカー側が定めた販売価格を変更することは困難です。
もちろん、値引き交渉は可能です。
ですが、設備を削ったり、仕様変更したりしてコストカットすることはほぼできません。
自分の予算と販売価格の乖離は、物件を変えるか値引きするか以外では埋めにくいのです。
4.個性に乏しい
建売住宅は数戸から数十戸を同時期に建築することがあります。
このほうが資材や人材を効率よく活用できるからです。
そうして出来上がった街並みは、よく言えば統一感があります。
一方でどれも同じような外観で個性がありません。
最初は自分の家がどれだかわからなかった、という話もあります。
限られた予算の中で建築していることもあり、同じような外観になってしまうのです。
注文住宅のメリット・デメリット
自分の要望やこだわりを反映できるのが注文住宅のメリットです。
世界でひとつだけの家にすることも夢ではありません。
一方で価格は割高の傾向があります。
自由にできるけれどお金がかかるのが注文住宅のイメージです。
ここでは注文住宅のメリットとデメリットについて見ていきます。
まずはメリットから見ていきましょう。
注文住宅の3つのメリット
注文住宅のメリットは次の3点です。
- 自分の要望が反映できる
- 予算の調整が可能
- オンリーワンの満足感
それぞれ見ていきましょう。
1.自分の要望が反映できる
注文住宅は自分の要望が最も反映できる住宅です。
広さ、間取りからキッチンやバスルームの仕様までほとんどすべてのものを自分で決められます。
住宅は何千万円もの費用をかけ、何十年もローンを支払わなければ手に入れられません。
住宅を建てるなんて一生に一回だからこだわりたい、という人に注文住宅はぴったりです。
2.予算の調整が可能
誰しも住宅にかけられる予算には限りがあります。
要望やこだわりを詰め込んだ結果、予算オーバーになることも。
そんな時は、優先順位の低いものから削り、予算を削減することができます。
こだわりも大事ですが、予算内に収めるほうが重要です。
注文住宅では、こうした予算の調整ができます。
こだわるところにはお金をかけ、削れるところは削る。
中には涙を呑んであきらめるものもありますが、自分の予算内に価格を調整しやすいのが注文住宅の特徴です。
3.オンリーワンの満足感
自分の要望が反映された注文住宅は世界でただひとつのあなたの家です。
それはまさにオンリーワン。
ほかのどの家とも違うものです。
家族構成、ライフスタイルにもぴったりフィットします。
このオンリーワンの満足感は何物にも代えがたいものです。
注文住宅の4つのデメリット
一方で注文住宅にはデメリットもあります。
一般的に値段は高くなる傾向にありますし、一点ものゆえにリセールバリューも低くなる傾向です。
注文住宅のデメリットは以下の4点です。
- 値段が高くなる傾向がある
- 工務店やメーカーに精度が左右される
- リセールバリューが低い可能性がある
- 設計や建築に時間がかかる
ひとつずつお話しします。
1.値段が高くなる傾向がある
大量生産方式を採用、部材や設備も普及品が多い建売住宅に比べて、注文住宅は価格が割高になる傾向があります。
経済原則的にいえば、大量生産のほうが安くなるのは当然です。
注文住宅でも材料の一括発注をはじめとするコストカットは行なっています。
それでも汎用品を多く使い、大量に建築する建売住宅にはかないません。
2.工務店やメーカーに精度が左右される
今でもメーカーや工務店によって建築の精度は左右されています。
確かにかつてほどメーカーによるばらつきは少なくなりました。
これは機械化や省力化によって高度な技術をもっていなくてもある程度の施工まではできるようになったからです。
それでも、出来のよい家を建てるメーカーもあれば、出来の悪い住宅を建築する工務店もあります。
よほどの大手でない限り、得意分野や不得意分野があるものです。
大工仕事は得意でも水回りは苦手、といったメーカーもあります。
3.リセールバリューが低い可能性がある
注文住宅はその家族に最もフィットした住宅を建築することができます。
ただし、いざ売却となるとそれが仇となる場合があるのです。
注文住宅の間取りや仕様が買主の需要に合っていないことがあります。
キッチンが大きすぎる、ガレージはいらない、部屋が多すぎる、といったことです。
その結果、建築価格に対して割安な価格でしか売買できません。
つまり、リセールバリューが低くなるおそれがあるのです。
4.設計や建築に時間がかかる
注文住宅の設計には相応の時間が必要です。
建築工事も省力化で工期が短縮されてはいますが、数カ月を要します。
さらに建築確認の手続き等も含めると、設計開始から1年程度かかることも珍しくありません。
この間は当然どこか別の場所で暮らす必要があります。
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建売住宅と注文住宅を比較してみよう
建売住宅と注文住宅、それぞれのメリット・デメリットが分かったところで、この二つの住宅には具体的にどんな違いがあるのでしょうか?
ここでは、建売住宅か注文住宅かで迷っている人が最も気になる「どっちに住んでる人が多いの?」「どっちがお金かかるの?」という視点にスポットを当てて比較してみたいと思います。
建売住宅と注文住宅の割合
2019年度のフラット35の利用者調査によると、建売住宅を購入した人は全体の24.1%、注文住宅は土地付きを購入した人は41.9%という結果でした。
しかし、首都圏に限ってみると注文住宅の件数は8,287件、建売住宅の件数は10,691件と建売住宅の方が多くなっています。
これは、都心にいくほど土地が狭く土地代が高騰することに関係していると推測されます。
建売住宅と注文住宅の価格差
では、価格差はどれほどでしょうか?
同じくフラット35の利用者調査では、以下のような結果となりました。
【全国平均】
- 土地付き注文住宅 4,257万円
- 建売住宅 3,494万円
【首都圏】
- 土地付き注文住宅 4,993万円
- 建売住宅 3,915万円
いずれも、土地付き注文住宅の方が高いです。
首都圏にいたっては、その差が1,000万円です。
土地とセットで購入できる建売住宅は、それだけお得に購入できるということが言えるでしょう。
参考:2019年度 フラット35利用者調査|住宅ローン:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)
それぞれの住宅に最適なのはこんな人
それぞれの住宅でメリットとデメリットがあることがわかりました。
そんな建売住宅と注文住宅にはそれぞれどんな人が最適なのか考えてみます。
建物にお金をかけられるか、入居までの時間、そして何より建物に対するこだわりでどちらが向いているのかがわかりました。
入居までに時間をかけたくないなら建売住宅
建売住宅は入居までが短期間で済みます。
この時間的な価値は大きなものです。
転勤などの都合で早めに入居したい人には注文住宅をゆっくり設計している暇はありません。
その点、建売住宅はすぐに住めるような状態まで完成しています。
電気や水道の手続きをするだけで居住できる状態です。
入居までに時間をかけたくない人には建売住宅をおすすめします。
建物にこだわりが少ないなら建売住宅
家はある程度の広さと不便を感じない程度の設備があればよい、と考える人もいます。
建物にこだわりはないという人も。
建物にそれほどこだわりの少ない人にとって、注文住宅のように設計段階から何度も打ち合わせを重ねるのは大変です。
この点でもすでに完成している建売住宅は向いています。
建物にこだわりたいなら注文住宅
柱や壁に使われる材料から、設備、仕様に至るまで徹底的にこだわりたい人には注文住宅が最適です。
仕事や趣味などで建売住宅にはない部屋や設備が欲しい人も注文住宅がおすすめとなります。
多少手間と時間がかかっても、長く住む家だから自分の思うような家を造りたい人が注文住宅には向いているのです。
建物にお金をかけられるなら注文住宅
建売住宅に比べて注文住宅はどうしても割高になります。
建売住宅のような大量生産方式が使えないからです。
土地を購入し建物も注文住宅とすると、建売住宅よりも数百万円以上は高くなります。
こうした高めの建物でもよいと思える人には、注文住宅がおすすめです。
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【番外編】変わり種の建売住宅と注文住宅
近年は建売住宅や注文住宅も多様化が進んできました。
自分で設備や仕様を選べる建売住宅や、格安で建てられる注文住宅も増えています。
ここでご紹介する「建築条件付き土地」と「ローコスト住宅」という2種類のスタイルは、どちらも注文住宅ほどの自由度はないものの、ある程度自分の意見を取り入れることができるのが特徴です。
建築条件付き土地売買は、土地の売買契約と建築請負契約がセットになっている契約です。
建売住宅のメリット・デメリット
建売住宅には、すぐに入居できるという手軽さがあります。
実際の建物を見てから購入するため新生活のイメージもしやすいものです。
一方で没個性的で、自分好みの設備や仕様にすることは難しくなっています。
ここでは、建売住宅のメリットとデメリットをまとめてみました。
メリットから詳しく見ていきましょう。
建売住宅の3つのメリット
建売住宅のメリットは次のとおりです。
- 短期間での入居が可能
- 実際の建物を見てから購入できる
- 土地も一緒に買えるので便利
ひとつずつ解説します。
1.短期間での入居が可能
建売住宅は基本的に完成品として販売されています。
このため、購入から入居までが短期間で可能です。
頭金の準備や住宅ローンの手続きなど、買主側の準備が整えば、すぐにでも引き渡しできます。
このスピード感は注文住宅では真似のできないものです。
転勤や転校で入居期限がある場合には重宝します。
2.実際の建物を見てから購入できる
完成品であるため、現物を吟味してから購入することが可能です。
何千万円もの商品を設計図面だけで購入するのに抵抗がある人もいます。
実物を見れば、広さや動線のよしあしを判断することも可能です。
今使っている家具が実際に予定のスペースに入るのかも、スケールを当てれば確認できます。
それだけ、現物を確認できることは強みなのです。
3.土地も一緒に買えるので便利
土地を探して購入、その後設計をして建物を建てる。
土地から探すと相当の時間がかかります。
その点、建売住宅は土地と建物がセットです。
外構工事もされています。
いわばオールインワンのセットなので手間がかかりません。
時間や手間をかけたくない人や不動産取引が難解だと感じる人には、建売住宅はおすすめです。
建売住宅の4つのデメリット
一方で建売住宅のデメリットは次の通りです。
- 自分好みの設備や仕様にしにくい
- 自分にとって最適な立地でない場合がある
- 予算の調整が難しい
- 個性に乏しい
それぞれ解説します。
1.自分好みの設備や仕様にしにくい
すぐにでも住める状態まで完成していることが多いため、自分で設備や仕様を選ぶことができません。
わざと未完成状態にしておき、内装などを選択できる建売住宅も中にはありますが、少数派です。
キッチンはもう少し大きくしたい、この部屋にクローゼットがほしい、といった要望は反映させることが難しくなっています。
2.自分にとって最適な立地でない場合がある
メーカー側も利便性や人気などをリサーチしたうえで建てています。
ただ、それが自分にとって最適の場所かは別問題です。
お子さんがいる場合は学区の問題もあります。
車通勤なので駅に近い必要はない人もいるのです。
自分の希望通りのエリアに建売住宅が発売されるかは運しだいとなっています。
3.予算の調整が難しい
設備や仕様の変更が難しいため、予算の調整も難しくなっています。
メーカー側が定めた販売価格を変更することは困難です。
もちろん、値引き交渉は可能です。
ですが、設備を削ったり、仕様変更したりしてコストカットすることはほぼできません。
自分の予算と販売価格の乖離は、物件を変えるか値引きするか以外では埋めにくいのです。
4.個性に乏しい
建売住宅は数戸から数十戸を同時期に建築することがあります。
このほうが資材や人材を効率よく活用できるからです。
そうして出来上がった街並みは、よく言えば統一感があります。
一方でどれも同じような外観で個性がありません。
最初は自分の家がどれだかわからなかった、という話もあります。
限られた予算の中で建築していることもあり、同じような外観になってしまうのです。
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注文住宅のメリット・デメリット
自分の要望やこだわりを反映できるのが注文住宅のメリットです。
世界でひとつだけの家にすることも夢ではありません。
一方で価格は割高の傾向があります。
自由にできるけれどお金がかかるのが注文住宅のイメージです。
ここでは注文住宅のメリットとデメリットについて見ていきます。
まずはメリットから見ていきましょう。
注文住宅の3つのメリット
注文住宅のメリットは次の3点です。
- 自分の要望が反映できる
- 予算の調整が可能
- オンリーワンの満足感
それぞれ見ていきましょう。
1.自分の要望が反映できる
注文住宅は自分の要望が最も反映できる住宅です。
広さ、間取りからキッチンやバスルームの仕様までほとんどすべてのものを自分で決められます。
住宅は何千万円もの費用をかけ、何十年もローンを支払わなければ手に入れられません。
住宅を建てるなんて一生に一回だからこだわりたい、という人に注文住宅はぴったりです。
2.予算の調整が可能
誰しも住宅にかけられる予算には限りがあります。
要望やこだわりを詰め込んだ結果、予算オーバーになることも。
そんな時は、優先順位の低いものから削り、予算を削減することができます。
こだわりも大事ですが、予算内に収めるほうが重要です。
注文住宅では、こうした予算の調整ができます。
こだわるところにはお金をかけ、削れるところは削る。
中には涙を呑んであきらめるものもありますが、自分の予算内に価格を調整しやすいのが注文住宅の特徴です。
3.オンリーワンの満足感
自分の要望が反映された注文住宅は世界でただひとつのあなたの家です。
それはまさにオンリーワン。
ほかのどの家とも違うものです。
家族構成、ライフスタイルにもぴったりフィットします。
このオンリーワンの満足感は何物にも代えがたいものです。
注文住宅の4つのデメリット
一方で注文住宅にはデメリットもあります。
一般的に値段は高くなる傾向にありますし、一点ものゆえにリセールバリューも低くなる傾向です。
注文住宅のデメリットは以下の4点です。
- 値段が高くなる傾向がある
- 工務店やメーカーに精度が左右される
- リセールバリューが低い可能性がある
- 設計や建築に時間がかかる
ひとつずつお話しします。
1.値段が高くなる傾向がある
大量生産方式を採用、部材や設備も普及品が多い建売住宅に比べて、注文住宅は価格が割高になる傾向があります。
経済原則的にいえば、大量生産のほうが安くなるのは当然です。
注文住宅でも材料の一括発注をはじめとするコストカットは行なっています。
それでも汎用品を多く使い、大量に建築する建売住宅にはかないません。
2.工務店やメーカーに精度が左右される
今でもメーカーや工務店によって建築の精度は左右されています。
確かにかつてほどメーカーによるばらつきは少なくなりました。
これは機械化や省力化によって高度な技術をもっていなくてもある程度の施工まではできるようになったからです。
それでも、出来のよい家を建てるメーカーもあれば、出来の悪い住宅を建築する工務店もあります。
よほどの大手でない限り、得意分野や不得意分野があるものです。
大工仕事は得意でも水回りは苦手、といったメーカーもあります。
3.リセールバリューが低い可能性がある
注文住宅はその家族に最もフィットした住宅を建築することができます。
ただし、いざ売却となるとそれが仇となる場合があるのです。
注文住宅の間取りや仕様が買主の需要に合っていないことがあります。
キッチンが大きすぎる、ガレージはいらない、部屋が多すぎる、といったことです。
その結果、建築価格に対して割安な価格でしか売買できません。
つまり、リセールバリューが低くなるおそれがあるのです。
4.設計や建築に時間がかかる
注文住宅の設計には相応の時間が必要です。
建築工事も省力化で工期が短縮されてはいますが、数カ月を要します。
さらに建築確認の手続き等も含めると、設計開始から1年程度かかることも珍しくありません。
この間は当然どこか別の場所で暮らす必要があります。
建売住宅と注文住宅を比較してみよう
建売住宅と注文住宅、それぞれのメリット・デメリットが分かったところで、この二つの住宅には具体的にどんな違いがあるのでしょうか?
ここでは、建売住宅か注文住宅かで迷っている人が最も気になる「どっちに住んでる人が多いの?」「どっちがお金かかるの?」という視点にスポットを当てて比較してみたいと思います。
建売住宅と注文住宅の割合
2019年度のフラット35の利用者調査によると、建売住宅を購入した人は全体の24.1%、注文住宅は土地付きを購入した人は41.9%という結果でした。
しかし、首都圏に限ってみると注文住宅の件数は8,287件、建売住宅の件数は10,691件と建売住宅の方が多くなっています。
これは、都心にいくほど土地が狭く土地代が高騰することに関係していると推測されます。
建売住宅と注文住宅の価格差
では、価格差はどれほどでしょうか?
同じくフラット35の利用者調査では、以下のような結果となりました。
【全国平均】
- 土地付き注文住宅 4,257万円
- 建売住宅 3,494万円
【首都圏】
- 土地付き注文住宅 4,993万円
- 建売住宅 3,915万円
いずれも、土地付き注文住宅の方が高いです。
首都圏にいたっては、その差が1,000万円です。
土地とセットで購入できる建売住宅は、それだけお得に購入できるということが言えるでしょう。
参考:2019年度 フラット35利用者調査|住宅ローン:住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)
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それぞれの住宅に最適なのはこんな人
それぞれの住宅でメリットとデメリットがあることがわかりました。
そんな建売住宅と注文住宅にはそれぞれどんな人が最適なのか考えてみます。
建物にお金をかけられるか、入居までの時間、そして何より建物に対するこだわりでどちらが向いているのかがわかりました。
入居までに時間をかけたくないなら建売住宅
建売住宅は入居までが短期間で済みます。
この時間的な価値は大きなものです。
転勤などの都合で早めに入居したい人には注文住宅をゆっくり設計している暇はありません。
その点、建売住宅はすぐに住めるような状態まで完成しています。
電気や水道の手続きをするだけで居住できる状態です。
入居までに時間をかけたくない人には建売住宅をおすすめします。
建物にこだわりが少ないなら建売住宅
家はある程度の広さと不便を感じない程度の設備があればよい、と考える人もいます。
建物にこだわりはないという人も。
建物にそれほどこだわりの少ない人にとって、注文住宅のように設計段階から何度も打ち合わせを重ねるのは大変です。
この点でもすでに完成している建売住宅は向いています。
建物にこだわりたいなら注文住宅
柱や壁に使われる材料から、設備、仕様に至るまで徹底的にこだわりたい人には注文住宅が最適です。
仕事や趣味などで建売住宅にはない部屋や設備が欲しい人も注文住宅がおすすめとなります。
多少手間と時間がかかっても、長く住む家だから自分の思うような家を造りたい人が注文住宅には向いているのです。
建物にお金をかけられるなら注文住宅
建売住宅に比べて注文住宅はどうしても割高になります。
建売住宅のような大量生産方式が使えないからです。
土地を購入し建物も注文住宅とすると、建売住宅よりも数百万円以上は高くなります。
こうした高めの建物でもよいと思える人には、注文住宅がおすすめです。
【番外編】変わり種の建売住宅と注文住宅
近年は建売住宅や注文住宅も多様化が進んできました。
自分で設備や仕様を選べる建売住宅や、格安で建てられる注文住宅も増えています。
ここでご紹介する「建築条件付き土地」と「ローコスト住宅」という2種類のスタイルは、どちらも注文住宅ほどの自由度はないものの、ある程度自分の意見を取り入れることができるのが特徴です。
建築条件付き土地売買は、土地の売買契約と建築請負契約がセットになっている契約です。
一方ローコスト住宅は、ある程度規格がきまっているものの低価格で設計できる注文住宅です。
建売住宅と注文住宅の新しい流れについてご紹介します。
自分の意見が取り入れられる「建築条件付き土地売買」
建築条件付き土地売買の契約の形式は、土地の売買契約です。
ですが、数カ月以内に指定のメーカーと建築請負契約を結ばないと土地の売買契約が解除される契約となっています。
つまり、この土地を買うなら指定した建築会社で家を建ててね、という契約です。
このため、建売住宅のようでありながら自分の意見や希望する設備や仕様を取り入れられるようになっています。
その代わり、契約するメーカーは決まっていますし注文住宅ほどの自由度はありません。
オプションをつけると割高になります。
こうした特殊な条件はありますが、土地を安く手に入れることができるため人気があります。
ある程度自分の意見や要望を反映させたい場合は建築条件付き土地売買もおすすめです。
注文住宅でも安く建てられるローコスト住宅
注文住宅でありながら、格安で建てられる住宅もあります。
それは文字通りの「ローコスト住宅」です。
ローコスト住宅は規格化された注文住宅となっています。
このため、一般的な注文住宅のような設計の自由度はありません。
ある程度のパターンの中から選択するというのが一般的です。
また、極限までコストを削っているため、材料も普及品が多くなります。
オプションをつけると高額になるのは建築条件付き土地売買と同じです。
【当サイトおすすめ】LIFULL HOME'Sで資料をまとめて取り寄せる⇒
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まとめ
注文住宅と建売住宅どちらがよいか、といった問題はウェブ上でも議論されているものです。
大げさに言えば永遠のテーマとも言えます。
いずれの住宅も一長一短があるものです。
割高でも自由度の高い注文住宅か、割安だけれどオリジナリティは薄れる建売住宅か。
材料や設備をとってみてもそれぞれが異なります。
それぞれのメリットやデメリットを踏まえて自分にあった住宅を探しましょう。
一方ローコスト住宅は、ある程度規格がきまっているものの低価格で設計できる注文住宅です。
建売住宅と注文住宅の新しい流れについてご紹介します。