建売住宅には手抜きが多いって本当?事前に欠陥住宅を見抜く方法も伝授

建売住宅に対する一般的な評判はあまり良いとはいえません。

「注文住宅は高くて手が届かないので、建売で我慢しようか・・・」といった話も良く耳にします。

建売住宅は注文住宅よりもレベルが低いと思われている現れです。

また、建売住宅の品質に不安がある人が多いのも事実です。

「建売住宅の8割は欠陥住宅」などと言われたりするくらいです。

安かろう悪かろうでは、一生に一度の高価な買い物が無駄になってしまいます。

しかし本当に建売住宅には欠陥住宅や手抜き工事が多いのでしょうか?

そんなに欠陥だらけなら、建売住宅を購入した人はみんな我慢して住んでいることになります。

本記事では、建売住宅に欠陥や手抜き工事が多いと言われる理由や、欠陥住宅をつかまされない様にするための注意点などを詳しくご紹介したいと思います。

また、重要なことですので建売住宅も選択肢の一つとして考えている方へ100万円以上損をしかねないことを先にお伝えします。

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それでは解説をしていきます。参考にしてください!

建売には手抜きが多い?

近年の住宅は、あらかじめ工場でプレカットした材料を現場に搬入して組み立てるなど、現場での作業の省力化を積極的に行い、コストダウンと品質の均一化を図る様になりました。

そうはいっても、建築工事には大工や職人による現場での作業が欠かせません。

数多くの職人の中には、腕のいい職人もいれば、悪い職人、仕事が雑な職人、丁寧な職人、経験が少ない職人、熟練の職人などがいて、同じ住宅会社の家であっても施工する職人のレベルは様々です。

したがって建物の品質には、どうしても職人の腕の差によるバラツキが生じてしまうことは否定できません。

そして残念ながら、手抜き工事が行われてしまうことも皆無ではないでしょう。

しかし、建売住宅だからといって手抜きが多いということではありません。

有名な大手ハウスメーカーの注文住宅でも一定の割合で欠陥住宅が発生していて、過去に一度も欠陥住宅を建てたことがないといえる住宅会社はほとんど存在しないでしょう。

この様に、実際には大手ハウスメーカーの注文住宅にも欠陥住宅や手抜き工事が存在しているにも関わらず「建売には手抜きが多い」といわれるのには、年間数千棟もの建売住宅を分譲している「パワービルダー」の存在が無関係ではないと思います。

全国の欠陥住宅が一定の割合で存在するとすれば、当然年間に大量の建売住宅を供給している会社ほど、多くの欠陥住宅を建てていることになってしまいます。

数が多くなればなるほど、インターネットの口コミ情報などで悪い評判が拡散してしまう可能性が高くなります。

こうしたことが、建売住宅には欠陥住宅が多いといわれる理由のひとつになっているのではないでしょうか。

建売住宅には手抜きが多いといわれる5つの理由

前章で建売住宅には手抜きや欠陥が多いといわれる理由のひとつを挙げましたが、ほかにも建売住宅を分譲している建売業者のビジネスの仕組みが大きな要因になっていることがあります。

この章では、建売業者のビジネスの仕組みが原因で、手抜き工事が行われる可能性が高くなってしまうケースをご紹介したいと思います。

建売住宅ではコストと工期が最優先される

建売業者が比較的低価格で住宅を提供することができる理由のひとつに「工期の短縮」があります。

従来は4か月かかる工期を3か月に短縮できれば、職人の手間や現場監督の人件費を3/4にすることができます。

すなわち、ひとりの職人や現場監督の生産性をおよそ1.3倍にすることが可能になるのです。

パワービルダーをはじめとする建売分譲業者のビジネスモデルは、まとまった土地を安く購入して、ある程度パターン化された家を素早く建てて早く売ることにより収益を上げています。

しかし必要以上の工期短縮は、手抜き工事が行われるリスクを高めることにもなりかねません。

また欠陥住宅が生まれる要因は、意図的な手抜き工事ばかりではありません。

工期に余裕がないことによる基礎コンクリートの養生不足や、木材の乾燥不足、作業手順の逆転、品質検査での不具合の見落としなどが挙げられます。

すでに完成した状態で販売されるので手抜きされやすい

建築工事に潜む欠陥や不具合は、建物が完成してから行われる内覧会などではわかりません。

建売住宅は、建物の完成後や工事着工後に売り出されることが多いので、工事中の様子を見ることができないことが大半です。

つまり、工事中に工事の過程や仕上がり具合を購入者が自分でチェックすることができないので、施工に不具合や手抜き工事があっても発覚しにくくなります。

手抜き工事ではないにしても工事中の現場では、材料が雨ざらしになっていたり、壁の中の断熱材がすき間だらけだったりするのを目にする人も少なくないので、不安に思う方が多いのではないでしょうか。

また建売住宅では、どんな職人が作業していたのかがわからないことが多く、これが手抜き工事の原因になっていることがあります。

注文住宅の場合は、主要な大工、職人と現場で顔を合わせる機会が何度かあります。

お互いに顔なじみになって挨拶や話をする機会が増えれば、意図的に手抜き工事が行われる可能性は低くなるでしょう。

一方、誰が住むのかわからない、住む人の顔が見えない建売住宅の場合は、手抜き工事が行われやすくなることは否定できません。

施工の難易度が高くないので未熟な職人が施工するケースが多い

建築工事に関わるあらゆる職人の技術レベルは、決して同じでないことは先に述べました。

同じ会社で家を建てても、職人の腕の差によって品質にはバラツキが出てしまいます。

たとえば同じ分譲地内に建つ建売住宅の中にも、品質の良い「当り物件」と不具合が多い「ハズレ物件」が混在してしまうことは否めません。

そして、注文住宅の建築と建売住宅の建築の両方を行っている住宅会社の場合には、ある程度パターン化されていて施工の難易度が高くない建売住宅には、まだ駆け出しの大工や職人に担当させることが少なくありません。

そうした建物でも、しっかりとした品質管理を行うことで一定の品質を確保するのが住宅会社の現場監督の役割なのですが、残念ながら建売住宅には経験が少ない現場監督を担当につけることが多いのが実情です。

現場の管理が行き届かないケースが多い

ほとんどの住宅会社は自社で直接施工を行わずに、下請けの工務店や建築会社に発注して建築工事を行っています。

そして住宅会社が社員として抱えている現場監督が、建築資材の発注や検査などの工程管理や品質管理を担います。

現場監督は毎日現場を巡回して現場の進捗状況を確認したり、施工の不具合や職人のうっかりミスを指摘したりして是正させるのが仕事なので、一度に担当するのは、注文住宅の場合では多くても7~8現場程度なのが一般的です。

しかし、人件費を大幅に削減して建築コストを下げる必要がある建売住宅の場合には、ひとりの現場監督が同時に十数棟から数十棟担当するケースも見受けられます。

これでは毎日現場の状況を確認して、ミスがない様に現場を管理することは物理的にも困難です。

すると現場監督の仕事は、工程管理だけになってしまうことが多くなります。

すなわち、現場で職人のうっかりミスや施工の不具合、手抜き工事などが発生しても、そのまま見過ごされてしまう様になります。

過去の「安かろう悪かろう」のイメージが根強く残っている

ここまでご紹介してきた様に、建売業者のビジネスの仕組みによって建売住宅には欠陥住宅や手抜き工事が行われやすい環境があることは否定できません。

しかし平成12年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」によって、すべての新築住宅には基本構造部分と雨水の侵入を防止する部分について10年間の瑕疵担保責任が義務付けられる様になったので、以前の様な意図的な手抜き工事は行いにくくなりました。

また、住宅に使用される建築資材の性能向上や、建築技術の向上、乾式施工化などにより、近年の住宅の品質は著しく向上しています。

これは、建売住宅であっても例外ではありません。

近年でも「建売住宅には手抜き工事が多い」といわれるのには、一昔前の「安かろう悪かろう」という建売住宅のイメージが根強く残っていることが影響していると思います。

建売住宅に多い手抜きや不具合とは?

建売住宅に多い手抜きや不具合にはどの様なものがあるのでしょうか。

工事の過程がわからない建売住宅では、特に建物が完成すると隠れて見えなくなってしまう部分に不具合が潜んでいる可能性が高いといえます。

実際に、基礎に本来入っているべき鉄筋が入っていなかった、基礎のコンクリートの中に異物が混入していた、壁の中の断熱材がすき間だらけだった、本来入っているべき箇所に断熱材が入っていなかった、床下で漏水が発生していた、本来あるべき耐力壁がなかった、壁の中に雨漏りしていて柱が腐りかけていた・・・など建売住宅では数多くの欠陥・不具合事例が報告されています。

この他にも、床が傾いていた、傷や汚れ・隙間が多い、収納内部にカビが生えていた・・・といった目に見える部分の不具合も少なくありません。

このような目に見える部分の不具合が数多く見られる状態であれば、隠れて見えない部分に大きな不具合が潜んでいる可能性が高いので、特に注意が必要になります。

建築確認申請書や検査済証があっても安心とはいえない・・・

一般的な建売住宅の売主や不動産会社の担当者は、建物に対する不安を口にすると、「きちんと完了検査を受けて、検査済証が交付されているので安心です」と必ずいいます。

新築住宅を建てる際には、行政や国から指定を受けた建築確認検査機関の審査を受けて、「建築確認済証」を交付してもらいます。

こうして「建築確認済証」が発行されて、はじめて合法的に建物が建てられる様になります。

そして建物が完成すると、「建築確認済証」通りに建物が建てられているかどうかの検査を受けます。

これが一般的に〝役所〟の完了検査といわれているもので、この検査に合格すれば「検査済証」が発行される仕組みです。

一般の人は、役所が検査したのだから建物には何の問題もないと思われがちですが、完了検査で確認するのは、あくまで建築確認図面通りに建築されているかどうかだけです。

仮に建物の隠れた部分に施工の不具合や欠陥があったとしても、完了検査では合格してしまうと思ってほぼ間違いありません。

したがって、建築確認申請書や検査済証があっても決して安心とはいえないのです。

木造3階建住宅には特に注意が必要

都心の狭小地などでは、1階部分をカーポートにした木造3階建の建売住宅が数多く見られます。

木造3階建の住宅には、2階建の住宅と比較して、構造上や耐火上の様々な法的制約があり、総じて欠陥住宅が多いので注意が必要です。

3階建であっても、2階建と同じ基準で建てられている物件も多く、法令違反となってしまっていることも珍しくありません。

特に1階部分がカーポートになっている物件では、耐震強度不足や耐震強度を満たしていてもギリギリの設計になっていることが多いので要注意です。

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事前に欠陥住宅を見分ける方法とは?

建売住宅だからといって、全てが問題を抱えた、買ってはいけない住宅であるという訳ではありません。

中には安価で質の高い物件もたくさんあります。

したがって、購入する前に欠陥や不具合をしっかりと見抜いて、「ハズレ物件」をつかまされない様にすることが大切です。

この章では、質の悪い物件を見分ける方法をご紹介したいと思います。

設計図書や地盤調査の資料を確認して説明を受ける

建売住宅では、立地や建物の品質を気にする人は多くても、地盤のことを気にする人はそんなに多くはない様です。

しかし地盤が悪い土地に建てられた建売住宅は、数年後に不同沈下が生じて建物が傾いてしまうこともあるので、軽視することはできません。

近年では、家を建てる前には必ず第三者による地盤調査が行われているはずなので、その調査結果と、調査結果が悪かった場合にはどの様な地盤改良を行ったのかを、設計図書や地盤調査資料を元に説明してもらっておくことをオススメします。

現場管理体制や検査体制について説明を受ける

建売住宅は、自分で工事の様子を確認することができない分、どの様な現場の管理が行われて、どの様な検査を行ったのかを確認しておくと安心です。

検査表などが残っていたら、可能な限り見せてもらいましょう。

こうしたことまでしっかりと対応してくれる業者であれば、ひとまず安心です。

逆にろくに検査が行われていない様でしたら、購入する前に第三者の専門家に一度見てもらった方がよいでしょう。

専門家に建物調査を依頼する

建売住宅の品質が気になる場合には、購入する前に建物検査の専門家に調査を依頼する方法があります。

もちろん建物が完成してしまうと、プロでも隠れて見えない部分まで詳細な調査を行うことはできませんが、床や天井の点検口から侵入して床下や小屋裏の状態を確認することで、手抜き工事や施工の不具合が発見できることもあります。

またその家が丁寧に建てられたものなのか、雑に建てられたものなのか・・・などプロであればある程度正確に判断することができるでしょう。

そして契約する前であれば、建物調査を行った結果購入しないという選択肢もあります。

検査の専門家ならミスが起きやすい箇所、手抜きしやすい場所なども熟知していることが多いので、欠陥・不具合のある物件をつかまされるリスクを大幅に回避できると思います。

まとめ

新築住宅は品確法に基づき、引き渡しから10年間は主要構造部分の瑕疵や雨漏りなどについて、売主や住宅会社などが瑕疵担保責任を負うことになっていて、建売住宅も例外ではありません。

業者が倒産してしまった場合でも、保証される仕組みが出来上がっています。

一方その対象にならない欠陥や不具合は、相手方に無償で修理してもらえなければ、最悪のケースでは自費で修理するか、訴訟を起こして裁判によって解決するしかありません。

実際に欠陥住宅をめぐる裁判事例は、少なくありません。

しかし裁判には多くの手間や時間がかかるので、この様な事態にならない様にすることが重要です。

この記事を読んで、質の低い建売住宅をつかまされることがない様にしていただけたら幸いです。

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